良い会議と悪い会議の決定的な違い3つ

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会議が長い、疲れる、何度会議をしても業績があがらない。そんな経験したことはありませんか?

会議は有効なマネジメントアクティビティで、正しい会議ができると、業績は速いスピードで改善できますが、間違った会議をすると、やればやるほど業績が悪くなります。

御社の中で1週間に何回会議があるでしょうか?そのすべての会議が正しいルールで運用できているか、ぜひ確認してみてください。

会議には2種類あるとしていますが、今回は業績管理(営業管理)をする会議に話を絞ってお話します。

参加者を制限する

営業部長+課長+社員が一緒に会議をし、部長が現場の声をダイレクトで聞いて、意思決定するという会議、見たことありませんか?

営業部長は現場で起きていることがすぐ把握できそうなので、一見組織としての意思決定も早く、業績改善につながりそうな気がします。

でも、この会議、大きな弊害が2つあります。一つ目は課長に責任がハマらないということ。「部長がおっしゃるなら、それで結構です!」が通っちゃうんですね。もはや課長は何も考えず、ただ同調しているだけの存在になります。

2つ目が社員は課長を上司と見なくなります。会議での意思決定は部長の意思決定なので、実務に移った際、社員は部長に指示を取りに行きます。また課長も部長に確認しにくるので、伝書鳩のような存在になります。
と。

階層を飛び越えた参加者がいると責任が不明確になり、会議後の仕事の進め方も飛び越えた指示を求めるようになり、中間管理職が機能しなくなります。

過去分析がメインになっている会議

分析ができていない!もっと明確に過去分析をしないと適切な対策が取れないじゃないか!という指摘をしたことはありませんか?

改善するために分析をしなければいけないので、一見正しい会話に見えるかもしれませんが、この発言は部下のパフォーマンスを妨げる要因になっています。

分析に時間をかけている会議は参加者の目線が過去に向かっていて、未来に向けて何も変化が起こせていない状態です。

ただ皆さんが変化を起こしたいのは未来ではないでしょうか。いくら過去の分析をしても過去は変わりません。部下に最初に求めなければいけないのは分析ではなく、「次の一歩は何?」です。

未来を変えるのは次の一歩を踏み出すことですので、会議では次の一歩を必ず持ってきなさいと釘をさすことが大事です。

なぜその一歩なのか?を聞いた際に、過去分析は部下の頭の中で終わっている状態が正しく、過去の分析は上司と一緒にするものではないということですね。

会議で上司と一緒に過去分析をすると、改善策も会議内で上司と一緒に考えるようになり、部下は自分で考えなくなります。

あくまで分析をして、次の一歩を考えてくるのは部下の仕事です。部下の仕事を上司が代わりにやるのではなく、部下にやらせる。部下が自分の案をプレゼンし、上司がそれを承認する。

そうすることで、部下は自分で考え、意思決定できるようになります。

やり方は指示しない。

部下が考えて持ってきた戦略がイマイチだと感じることもあると思います。経験豊富な上司から見て、部下のアイデアは物足りなさを感じたり、任せるのが不安になり、ついつい、部下のアイデアを却下し、自分が細かく指示を出してしまうこともあるのではないでしょうか。

この行為も要注意です。その瞬間の業績はうまくいくかもしれませんが、部下は上司からの指示を待っている方が楽ですし、失敗した時の言い訳にもできるので、ずっと待ちます。ちょっと困りますよね。

部下が案を持ってきたら、少々物足りなさを感じても、部下がやるといっているのであれば、ぜひ、やらせてみてください。きっと部下は上司が想像もできないようなアイデアをもってくるようになります。

ゴール設定

部下が自分でアイデアを考えて、動いても、本当にアイデアが正しいのか、上司は確認しないといけません。

その動きが正しかったのか、正しくなかったのかを見極めるためにはどうしたら良いでしょうか?

それはゴール設定をすることです。仕事には必ずゴール設定があります。1年後のゴールを迎えるために半年後のゴールがあり、半年後のゴールを迎えるために1ヵ月後のゴールがあり、1ヵ月後のゴールを迎えるために1週間後のゴールがあります。

少なくても1週間後のゴール設定をし、そのゴールに到達しなかったならば、部下の判断は間違っていたので、何か修正が必要ということになります。会議ではこの修正を明確に確認し、次のゴール設定をすることがとても重要なので、業績確認の会議は週に1回がおススメです。

ゴール設定をしないと、改善しないで、同じことをやり続けたり、失敗を周りの環境要因に目を向けて、自ら改善をしない状態になってしまいます。ゴールに到達しなかったら強制的に変化を起こす。これを繰り返すことで、正解が見つかります。

会議とは間違いを認識し、正解を見つけるための変化を確定する場所。正解とはゴールに到達した時に後付けで確認できるものです。

皆さんも会議を通して失敗を認識し、正解をいち早く発見できるマネジメントを実践してみてください。

明確なルール設定によりスピード感ある組織に。

組織運営においてまず重要なのは、組織の構成員が同一のルールのもとに身を置いていると確実に認識することです。そうでなければ、コミュニケーションは成立せず、出てきたアイデアの正しい評価もできません。

逆に、明確なルールが設定されており、構成員がそれを認識できている組織では、目標達成に不必要なロスタイムが発生しにくいため、最短で目標に到達することができます。組織運営を見直す第一歩として、このルール設定が非常に重要なのです。

もし、「具体的にどんなルールを作ればよいのか」「それをどのように運用したらよいのか」など、詳しく知りたい方がいらっしゃいましたら、ぜひ一度識学のコンサルタントにご相談ください。

この記事を書いた識学講師

University of Central Missouri(セントラルミズーリ州立大学大学院)で英語教授法修士を取得後、アメリカでキャリアをスタート。その後、日本に帰国すると、教育系の上場企業でインバウンド・アウトバンド留学事業/日本語学校事業部長や、英国大使館文化部PRマーケティング&セールス部長、英国国立ウェールズ大学経営大学院MBAプログラムでマネージングディレクターなどを歴任。3人の子を持つ父親としての一面も。

「それぞれに明確な原因と解決法が存在する」

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