「評価制度」がなければ組織として存在し続けることはできない。
前述したように、「評価制度」は組織が向いたい方向を示す道標であるため、このような後付けの評価しかない場合(もしくは、被評価者が評価制度を認識していない場合も含む)、そこにいるメンバーはそれぞれ自分が必要だと思うことに向かって行動していくことになるため、メンバーの力のベクトルは同じ方向を向かず、最終的にはメンバーの離散が生じ、組織として存続し続けることが不可能になってしまいます。
組織は「ある目的を達成するために、分化した役割を持つ個人や下位集団から構成される集団(広辞苑)」であるため、組織が存続するためには、その組織に属するメンバーがその目的に進むことが絶対条件であり、そのためには、その目的に向かうための道標、つまり評価制度(評価の基準)は明確に存在していなければならないのです。