『嫌われたくない』が会社の成長を阻害する。

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組織に縛られずに自由に働きたい。周りを気にせず、自分の力を思う存分発揮したい。

そんな想いで起業された社長、多いのではないでしょうか?

このような想いで起業された社長で、事業の成長に伴い会社で社員を雇用していく中、マネジメントに迷っている方はいらっしゃいませんか?

今回は『嫌われたくない』という社長の想いが起こす弊害についてお伝えします。

自由に伸び伸び働いて欲しい

規模の大きな組織の社員として働いてきた経験から、「組織に縛られずに自由に働きたい」「周りを気にせず、自分の力を思う存分発揮したい」「上司に細かい指図を受けず、自分の強みを発揮し成果を出したい」という想いで起業される社長がいらっしゃいます。

このような社長は、プレイヤーとしての能力が高く、自身でどんどん売上と利益を獲得していき、段々と自分一人で業務が回らなくなり、個人事業主から、社員を雇う社長へと変わっていきます。

社員を雇い始めると、社長は、「うちみたいな小さな会社を選んでくれたんだ。大企業のように沢山の給与は支払うことが出来ないけれど、大企業とは違って、上司やルールに縛られることなく、自由に伸び伸び働くことができる環境を用意しよう」「お互いフラットな関係で、上下の意識なく、気兼ねなく働いて貰おう」「彼ら、彼女らの好きなように働いて貰おう」と考えます。

結果として、アットホームで、和気藹々とした、社員にとってはストレスがない、言いたいことが言えて、自分の嫌なことは誰かが(主に社長が)やってくれる、そんな組織が出来上がります。

気が付くと、社長が会社のことを嫌いになる

「組織に縛られずに自由に働きたい」「周りを気にせず、自分の力を思う存分発揮したい」「上司に細かい指図を受けず、自分の強みを発揮し成果を出したい」

そう思って会社を作り、社員も5人から10人ぐらいになると、社長は気づきます。

「社員がうちの会社で働いてくれるのはとても有難い」けれど、

「社員の給料、自分が稼いてこないといけない」「社員にもっと頑張って貰うためにやる気を引き出さないと!」「社員の尻拭いばかりで自分が得意な仕事が出来ていない」と考えてばかりの毎日。

起業した時の社長の想い『組織に縛られずに自由に働きたい。周りを気にせず、自分の力を思う存分発揮したい。』とは正反対の方向(「社員に縛られ、社員を気にして、自分の力が発揮できない」)に進んでいる状況になっています。

『自由を求めて会社を作ったけれど、逆に会社に縛られている。自分で作った会社だけど、この会社辞めたくなってきた。そうはいっても社員がいるから、今更、途中で会社を投げ出すことは出来ない』

このような状態になると、会社の成長は頭打ちになります。

社長が、今月の社員の給料のこと、社員のやる気を上げること、社員のミスをリカバリーすること、に力の大半を使えば、会社の未来の成長を考え、方向性を決める仕事をする人、本来の社長業務を行う人がいなくなってしまうからです。

この社長は、どこで間違えたのか?

会社には目的があり、会社の構成員には目的を果たすための役割があります。

自分が作った会社のことを嫌いになりかけている社長がいたならば、あらためて、このことを考えてください。

本来、雇った社員には社長が求めていた役割があるはずです。

社員一人一人が、自らの役割を認識し、役割の中で、やる気があるなしに関わらず成果を出し、会社の利益に貢献することで、会社の目的の成就に向かっていく姿があるべき姿です。

しかしながら、規模の小さい会社の社長は社員に対して『うちみたいな小さな会社で働いてくれている』という負い目を感じているケースがあります。

その負い目が、「大きな会社では出来ないような働き方が出来るようにしよう。一人一人の意見を尊重し自由に働いて欲しい。好きなように働いて欲しい。」という考え方となり、社員に対して求める役割を明確にすることを避けてしまうのです。

社長が社員に求める役割を明確にしないことで、社員の目標達成意識も希薄化します。

これにより、求めている役割が果たせない社員のしわ寄せが社長に来ることになるのです。

『嫌われたくない』が会社の成長を阻害する。

『うちみたいな小さな会社で働いてくれている』という社長が抱える負い目、これを解消するには、会社を成長させるしかありません。そして会社を成長させるためには、社員に対して社長が求める成果を明確に示し、社員も求められている役割を果たすことで、全社一丸となって成果を出していく必要があります。

「役割を明確にし、社員に厳しく指導すると、うちみたいな会社の場合、辞めてしまうのではないか?」

「自由な社風を気に入って入社してくれた社員に対して目標設定すると、社員は不自由に感じて辞めてしまうのではないか?」

「せっかく入社してくれた社員に、会社のことを嫌いになって欲しくない」

このような考えから、社長が社員の役割や目標設定を曖昧にすると、求められている成果が分からない社員は成果を出すことが出来なくなります。

すると社員は、このような意識になります。
・成果が出ても出なくても特に何も言われない。とりあえず言われたことだけやっておこう。
・求められている業務の水準は分からないから、自分が納得すればOKだ。
・求められていることが分からないから、自分が出来ることだけをやっておこう。

これらは一見すると、社員が伸び伸び自由に、好きなように働いているように見えますが、その実、社長が社員に求める役割を明確にせず、社員がそれぞれ勝手に動いているだけで、組織の成果に結びついていないのです。

そして、このような状態では社員も成長しません。

まとめ

会社には目的や目標があり、会社の構成員には目的を果たすための役割があります。

このことを社長が認識し、社員の役割を明確にしなければ、会社は成果を出すことが出来ません。

役割を明確にすると、役割が果たせない社員、不足がある社員が出てきます。社員に不足を指摘し、不足を社員に埋めさせ、社員を成長させることなくして会社の成長はありません。

プレイヤーとしての能力が高く、売上と利益をどんどん作れる社長は、社員も自分と同じように自由に働けば、どんどん売上を作ってくるだろうと考えます。

また、出来ないことがあれば、自分で対策を考えて、出来るようにしていくものだと社長は考えます。

しかしながら、社員の多くは、どこまでの仕事をすればいいのか分からず、出来ないことがあれば、仕方がないと考え、対策を考える所まで至らないケースがほとんどです。

これは社員に問題があるというよりも、求めている役割を明確にしない社長に原因があります。

「自分(社長)は自由に働きたい → 社員にも自由に働いて欲しい → 社員に求める役割を明確にしない → 役割が不明確な社員は社長が求める成果を出せない → 社長が自ら社員の不足を埋める → 社長がいないと稼げない」

このような負のスパイラルに陥っている社長がいるとすれば、

「会社の目的・目標は何か → 目的・目標を果たすための社長と社員一人一人の役割は何か → 求めている役割の不足はあるか → 社員に不足を埋める方法を考えさせ実行させているか」

この思考に切り替えることが、今の状態から抜け出すための方法論になります。

社員に役割を課すと、社員の自由が失われ、会社を嫌いになってしまうのではないか?このような社長の懸念が、会社の成長と社員の成長を阻害しているのです。

組織には、規模の大小に関わらず、運営における原理原則があります。

「組織に縛られる自由に働きたい」そんな想いで起業した社長であっても、組織を運営する以上、組織運営の原理原則から逸脱したマネジメントを行っていては、組織が作れず、そのしわ寄せがいつまでの社長に圧し掛かり、会社の成長を阻害します。

社長、社員の役割を明確にしていますか?

もし、「具体的にどのようにこの思考に切り替えればいいのか」「社員の役割をどのように作り、社員に落とし込んでいくのか」など、詳しく知りたい方がいらっしゃいましたら、ぜひ一度識学のコンサルタントにご相談ください。

この記事を書いた識学講師

一橋大学経済学部を卒業後、金融機関で法人融資業務などを担当。その後、中堅中小企業向けのコンサルティング会社で役員として従事。資金調達や資金繰り支援、事業計画策定支援などを担当。その後、識学に入社し、これまで61社、200名ほどのトレーニングに携わる。

「それぞれに明確な原因と解決法が存在する」

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