「当たり前ではなかった」というギャップの存在
ーーなぜ識学に興味を持ち、入社することになったのか教えてください。
識学の理論に触れ、マネジメントで悩んでいたことの答えがすべてここにあると感じたのです。証券会社の設立は、当局の認可が下りるまで1年かかるとわかったので断念するとともに、共感した識学への入社を決めました。自分が抱いていた同様の悩みを多くの人が抱いているに違いなく、ニーズが大きいと確信できたことが大きかったです。
ーーこれまでのコンサルタント活動の中で苦労した経験を教えてください。
例えば、管理職として業績数字を意識することや、そこに対する責任意識など、自分自身がこれまで当たり前だと思っていた識学理論にも通じることが当たり前ではない人がいるというギャップに面食らったことです。
ーーそれをどのように乗り越えたのか教えてください。
お客様が識学理論とのギャップの存在を理解し、行動を変えてもらうには時間がかかります。性格によってそのスピードも変わります。これを促進させるには、自らの行動変容によって部下の行動も変化することを認めてもらうことが決め手となります。その最初のきっかけづくりに特に力を入れています。
具体的には、部下をどう成長させたいのか、そのためにはいつまでに何をしなければならないのかを掘り下げる質問をし、課題を明確にしていくという方法を取っています。
ーーこれまでのマネジメント支援(トレーニング)の中で一番印象に残ったケースを教えてください。
お客様から、「部下が自発的にこういうことができるようになった」という報告を受けた時です。それまで、部下はこういう人間であると思い込んでいたけれども、それは自分の思い込みに過ぎなかったことだと気づいた瞬間の表情が印象的ですね。
識学は何か特別な理論だとは思いません。みんなが気づいていない事実、錯覚していることをロジックにしているだけです。それを認識し、行動を変えていただくだけのトレーニングです。だからこそ強いのだと認識しています。