「マネジメントには正解がある」
ーーなぜ識学に興味を持ち、入社することになったのか教えてください。
識学の存在はその時初めて知りました。そこで、ホームページを見るなどしたのですが、識学理論というものを信じきれない印象があったので、時間をもらって『リーダーの仮面』を読むことにしたのです。その本には、自分のやってきたようなマネジメントがダメな例として書かれていました。ダメ出しを受けたというより、正解があることを教わった感じがして、あきらめていたマネジメントを自分もできるんだと思わせてもらえたのです。そして、自分のようにマネジメントに悩んでいる人は非常に多くいるに違いないと思い、自らも学べ、人に広め、給料ももらえて一石三鳥であると感じ、入社を決めました。
ーーこれまでのコンサルタント活動の中で苦労した経験を教えてください。
前職のネットワークも活用して、1年間で7社8人のマスタートレーニングを行いました。その中で特殊なケースですが、社長ではなくご子息の後継者へのトレーニングで、識学理論を組織に落とし込むのに社長に拒否されるという事態が続いたのです。社長のやり方を否定していると受け取られてしまったことが要因でした。社長は創業者でカリスマであり、「俺には俺にやり方がある」と撥ね付けられ、進めることができなくなりました。社長に直接識学のトレーニングを行うのは不可能な状況でした。
ーーそれをどのように乗り越えたのか教えてください。
まずは、識学は一つの方法であって決して社長のやり方を否定するものではないということを、ご子息を通じて理解してもらうよう働きかけました。その上で、ご子息を通じて社長に識学理論を説明し、実際に社内で起きている「一個飛ばし」などの弊害を理解してもらうようアプローチを続けました。
ーーこれまでのマネジメント支援(トレーニング)の中で一番印象に残ったケースを教えてください。
同じケースですが、社長には識学について「確かに効率的で、一理ある」と思っていただけるようになりました。ご子息はまだ事業を承継していませんが、「一個飛ばし」の解消など顕在化しているところから改善に着手していただけるようになりました。