ー お客様の声 ー

「5年で1人」しか採用できなかった会社が
「2カ月で3人」の獲得に成功

株式会社東都電設 須之内紀夫 氏

茨城県神栖市で電気工事を手がける株式会社東都電設は、長年採用活動に課題を抱えていたという。

電気工事業界は人材が溢れかえっているわけではなく、同社が本拠を構える神栖市は都心から遠いため、過去5年の間に同社に入社した社員は1人しかいなかった。しかし、同社が識学の採用代行を利用したところ、2カ月の間に3名の社員を確保することに成功したのである。

同社の須之内紀夫社長と識学採用コンサルタントの細見翔太が、二人三脚で進めてきた採用活動を振り返った。


会社名 株式会社 東都電設
所在地 茨城県神栖市知手2975-7
代表者名 須之内 紀夫
事業内容 一般電気工事全般、プラント電気・計装工事
監督代行、東京電力登録工事店(引込線関係工事)
LED照明器具販売及び施工、特定労働者派遣事業
企業サイト http://www.e-touto.com/

採用活動に苦戦していた

識学採用コンサルタント細見(以下、細見 ) 

識学の採用代行を利用するまでは、どのようにして人材を募集していましたか。

東都電設須之内紀夫社長(以下、須之内 ) 

媒体を変えながら求人広告を出し続けていました。問い合わせは来るのですけれども、採用にはなかなか至りませんでしたね。

当社は鹿島コンビナートという工業地帯のなかに本社があり、工場の電気工事や計装工事、内線工事、防爆電気工事まで幅広く請け負うのですが、非常に難易度の高い作業もあるためか、敬遠されてしまうのです。過去5年間で入社したのは1人しかいません。

細見 貴社の場合、競合他社より状況はまだよい方でしょう。中小規模の電気工事会社だと、求人広告を掲載しても一瞥すらされないことが珍しくありません。

須之内 細見さんからは、当社の求人広告を見る人の数が少な過ぎると指摘されました。

細見 はい。そもそも電気工事士は体力がいる仕事ですから、求職者自体が少ない。その人たちも求人情報を全て確認するわけではなく、大体名前が知れている大企業をまず見に行き、そこで決めてしまうのです。

 

「魅力を引き出そうとしてくれてうれしかった」


細見
 識学の採用代行をお使いいただくことになった経緯はどんなものだったのでしょうか。

須之内 元々、識学の基本サービスを利用していました。識学を取り入れたきっかけは、安藤広大社長が書いた『リーダーの仮面』を読んだことです。安藤社長は、SNSの情報発信も頻繁にしていますよね。それで興味を引かれ、Web説明会に参加しました。

その後、講師の山本裕輝さんからご連絡をいただいたのです。私が考えていた課題と識学が主張していたことがマッチしていましたので、導入を即決しました。

山本さんに教わりながら組織改善を進めていくなかで、次のステップとして採用に目線を向け始めたのです。正直に言うと、識学による組織運営を続けていくと、反発する社員が出てくるだろうと予想していました。それもあり、採用活動の方針について山本さんに相談したところ、ちょうど識学で採用代行が始まるタイミングとのことで、細見さんを紹介してもらったのです。

細見  なるほど。他の採用サービスを利用しようとは思いませんでしたか。

須之内 自分たちが掲載してきた媒体にある同業者の求人広告を見ていると、首をかしげたくなるものが多いと常々感じていたのです。なんとなく求職者を騙しているように見えるんですよ。本当のことを言わないというか、大事なことを曖昧にしているというかね。同業者だから分かるのです。

求職者に申し訳ないですから、そんなことはしたくありませんでした。自分なりに取り組んできたつもりでしたが、何も打つ手がなかったため、困っていたのです。そこで、自分にはない視点がある人に入ってほしかった。

細見さんと初めてお話をしたとき、まず当社の仕事の魅力を引き出そうとしてくれました。うれしかったですね。

細見 せっかく魅力的な面があったのに、それをうまく発信していないという印象でした。

未経験からの育成を提案

細見 応募の数が集まらないとは思っていましたが、採用は可能だと踏んでいました。なぜなら、貴社は識学を導入いただいていますから評価制度が整っていますし、正しくルールが作られています。

電気工事業界は、ルールが属人的であり、個人の職人が集まっている状態の会社が多いので、この部分で差別化できると考えました。休みもきちんと制度として整えてありますしね。

そして、識学を導入済みであるがゆえに未経験者にターゲットを絞りましょうとお伝えしました。業務内容からして経験者を獲得したいのはやまやまですが、そういう人は自分のルールで今まで生きてきたという意識がすごく強い。自己評価が高いわけです。たとえ経験がなくとも、識学の尺度がある人に入ってもらった方が最終的に組織が大きくなります。

須之内  私も経験者が欲しいと思っていました。ただ、我々の仕事はまず3年我慢し、10年かけて全てを覚えていく職人の世界です。そのくらいの意気込みがないと当社で成長できないという意識も根底にありましたので、納得しました。それに、当社にも「技術はあるが稼がない社員」がいたこともあったので、そんな社員に入られては困るとも思いましたよ。

細見 それって、仕事できないということですよね。

須之内 そうです。電線をきれいに曲げる技術はあるけれども、それが評価されお金にならなければ何も意味はありません。もちろん、識学が説く「正しい位置」を認識してもらえば何も問題ないわけですが。

細見  電気工事士を募集する世間一般の求人広告が、そういう「自分にはスキルがある」と思っている人をターゲットにしている節があります。ただ、電気工事業界や建築業界で本当に優秀な人が「辞めたい」と言ったら、まず間違いなく引き止められます。転職活動をしている人は、つまるところ、引き留めに合わなかったか追い出されたかのいずれかである可能性が高いのです。

「この会社なら成長できる」と求職者へ訴求


細見
 当社の採用代行サービスは、人材を確保することはもちろん、人材採用の方法を伝授し、誰が採用に場にいても問題がない状態にするノウハウを社内に落とし込むというものです。

結果として3カ月で3人の新入社員を確保できました。それまでに、須之内社長には、面接の方法や面接を実施すべき回数、面接の場で伝えるべき事柄についてのレクチャーもしましたね

須之内 本当は4カ月目以降、これを他の人に引き継ぐ予定でしたが、諸事情により中断したので、社内に浸透させるまでには至りませんでした。もう少しやって、私が関与しなくても社員を獲得できる状態にしたかったところです。

ただ、少しずつ部長や課長に面接を任せていましたから、大丈夫ではないかとも思っています。最初は2人とも私に意見を求めてきましたが、任せるから決めてくださいと言ってからは、細見さんのサポートを受けつつ、自分たちなりに努力しているようです。課長はすでに面接はできるようになっていますし、合否の判断も一任しています。最近入った社員は、入社日まで顔を見たことがありませんでした。

細見  その方は、「電気工事が面白そうだった」と言っていましたね。以前少しかじっていて、その後別の仕事をしていたれども、やはりやりがいあったのは電気工事だったと。

須之内 彼を現場に連れていったときに、「現場の雰囲気はいいですね」と話していました。

細見  電気工事を含めどんな業界であってもその仕事を魅力的に思う人はいます。でも、彼らの目を引くような求人広告が少ないのでしょう。

仕事の魅力について説明すべき求人広告で、「会社の雰囲気がよい」だとか「社員は皆優しい」といったことをアピールしてばかりです。そこで、我々が打ち出したのは、会社の目的が、役割が明確にあって、それを達成していくことによってあなたは成長できますというものでした。

須之内 応募がすぐに来てびっくりしましたよ。あんなに早く面接を実施することになるとは想定外でした。



細見 
4月末ごろから始めて、ゴールデンウイーク明けに1人、6月に入る前に1人、6月に入ってから2人といったペースでコンスタントに応募がありました。

須之内  準備不足だったことは反省点です。近隣の工場の定期修理の時期と重なり、当社としては非常に忙しい時期だったため、課長が面接に来られなかったこともありましたから、私や専務が対応しました。細見さんにもすごくお手伝いいただきましたね。

細見 面接に同席したり、書類やソシキサーベイ※の準備をしたりしました。面接では、貴社が求職者にどう見られているのか、選考に進んでいる会社は何社あるか、その会社はどういう会社で、転職の軸は何か、それらと比べたときに自分たちの会社はどう映るのかといったことを尋ねました。

そもそも求職者は会社を評価する側でもあります。したがって、採用する側はその人が今置かれている状況や比較している企業を意識しなければなりません。

その上で、聞くべきことは、あなたは変化するという意識がありますか、自分から変化をしていくという姿勢をそもそも持っていますかというところですね。これを尋ねていくと、誰が面接しても合否選定がずれなくなります。

※ソシキサーベイとは、社員の思考のクセや意識の状態を点数化し、組織運営の状態を分析するツールのこと。識学独自の適性検査。


ソシキサーベイを繰り返し使い
社員の成長に気が付くように


細見
 ソシキサーベイはどうでしたか。

須之内 非常に有効です。ソシキサーベイは、他社にはないサービスであり、社員の性格や考えを見る上で、非常に役立っています。何より当たっているなと感じるんですよ。当社の古株たちにもさせてみたところ、想像通りのスコアです。

当社では、繰り返しソシキサーベイを使っています。そうすると、面白いことに気付くのです。点数が上がった社員は、顔つきが変わって見えるんですよね。普段から接しているとよく分かります。

社員の成長が分かりますので、ソシキサーベイはよいシステムです。こちらが接し方を間違えてしまうと、伸びしろがある社員の可能性を潰してしまうことがありますから、それに気が付くこともできます。

それと、ソシキサーベイを使うと、元々いた社員は苦戦するだろうと思っていました。新入社員の方が高い点を取るだろうと。

細見 そうなったら、社員さんは焦りませんか。

須之内 それも狙いの一つです。「俺が会社を回してやってんだ」という感覚の社員でも、意外に稼がないことがある。そういう社員は苦戦していると思います。新入社員が伸びていくと、他の社員にも刺激になるでしょう。

もちろん、新入社員を突然抜擢することはしません。経験を積ませながら、ステップアップしてもらいます。

自社の魅力を教えてもらった


須之内 
識学の採用代行には、金額が異なるいろいろなパターンがあり、迷いましたが、安価なものを選んで結局社員を獲得できなければ意味がないと思い、パッケージでお願いしました。正解でしたね。

細見 求人広告は、お金をかければかけるほど確実に効果が高まるとは言えないものです。投じた金額に応じて何がどう変化するか、数値化できません。

ある求人サイトに、「10人の社員を獲得したい。どのくらいの費用がかかりますか」と聞いたところで、明確な答えは返ってこないでしょう。求人広告にお金を費やしても応募が来ない企業は、最初こそどんどん費用を投じるけれども、やはり効果がないとなれば、しばらくして求人広告の出稿をやめてしまいます。

そのため、応募が来ないならその理由を把握することから始めるべきです。今回は、いくつかの媒体を使い分け、閲覧数と応募者数のカウントを行いました。例えば、「100人のうち1人が応募した」と分かれば、事実として、「100人のうち1人が応募してくれる求人広告」を我々は作成したことになる。このモデルをまず用意すべく、応募が1人入ると1万円費用がかかるという媒体を使いました。その他、閲覧者1人に対して掲載料が発生する媒体も活用しています。

須之内 複数の媒体を意図を持って使い分けるというのは思いつきませんでした。費用的にも無理だと思っていましたし。

細見 マーケティングの考えですね。できれば、閲覧をした人の行動履歴まで見られたらよいのでしょうけれど。

一般的に、電気工事業界や建設業界だと、未経験だったとしても1人採用するのに40万円程度、経験者だと90~100万円は必要だと言われています。それでも社員を確保できないこともありますから、今回は非常に効果を出せたと思います。

細見 最後に須之内社長にお尋ねします。どんな方に識学の採用代行はおすすめでしょうか。


須之内 我々のような電気工事会社や設備工事の会社ですね。まずその仕事の魅力を伝えるということから入ってくれるので。皆さん、採用の段階で苦労しているのは、その職業のイメージが悪いとかがまず前提なんだと思うんです。

私自身、自分の会社の魅力は教えてもらうまで本当はよくわかっていなかった。自分たちの仕事にはどういう魅力があるのかをまず発信しないと、求職者だけでなく、一緒に働いてくれる従業員にも、他の電気工事会社にも申し訳ない気持ちになります。電気工事に携わっている人たちは、誇りを持って仕事をしてほしいと感じました。

細見 業界の魅力と会社の魅力は別ですが、それらを求人広告のなかで結びつけ、アピールすることができれば、人材の確保がしやすくなるでしょう。貴社で私がこの点をサポートできたことはよかったかなという気がします。

貴重なご意見、ありがとうございました。



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