ー お客様の声 ー

組織は問題があって当たり前。
「優しい社長」から「意思決定する社長」へ

株式会社TENKA 山田佳和 氏

鹿児島市内でコンサルティングや保育・福祉サービスなど幅広い事業を展開している株式会社TENKA。

事業柄、経営者が現場に寄り添うマネジメントを続けていたが、退職者が続くことに疑問を抱き、正反対のマネジメント法を掲げる識学を導入する。

目標やルールの明確化により従業員の仕事がやりやすくなるとともに、退職に歯止めがかかり、利益も1.3~1.4倍に増えている。
「従来のマネジメントの延長では解決できなかったのでは」と山田社長はその効用を語る。
会社名 株式会社TENKA
所在地 鹿児島市城山町20-3
代表者名 代表取締役社長  山田佳和
事業内容 コンサルタント事業、IT事業、人材紹介・派遣事業、保育・福祉事業、美容業、飲食業
企業サイト https://tenkagroup.co.jp/

優しい社長”でも退職者は出る

―識学に出合い、導入を決めた経緯についてお教えください。

当社は約50名のスタッフとともに様々な事業を展開していますが、特に従業員を多く擁しているものに保育園や福祉施設の運営があります。そういった施設は労働集約的な現場ですから、辞められてしまうと非常に困るわけです。保育スタッフの配置基準で補助金が決まられているので、人数が減ると収入にも直結します。ですから、経営者の私が食事に誘うなどして個々の従業員に向き合い、話を聞くといった典型的な“優しい社長”として接していたわけです。
けれども、どこかに違和感も覚えていました。私は以前、美容師をしていたのですが、勤めていたサロンが体育会系的で指導に厳しく、上司にはとてもNoとは言えない環境であったせいもあると思います。

―そのような“優しい社長”でも問題があったということですね。

はい。それでも従業員が辞めていったのです。原因の多くは、従業員同士の人間関係です。10名ほどの組織になると、気の合う者同士がグループをつくったり、感情的に対立するといったことがよく起きていました。
そんな中、全国で保育士が園児を置き去りにしたり暴行を加えるといった事件が立て続けに起こりました。原因はわかりませんが、従業員に何か不満があって、それを抑えられないと自社の施設でも起こりかねないという危機感を覚えたのです。ですから、このまま従業員に寄り添うようなマネジメントを続けていても改善できないなら意味がないと思うようになりました。

―そんな状況にあって、何か手をうたれたのですか?

ことあるごとに周りの方々に相談していました。けれども、「話をよく聞く」といった、それまでやっていたことをアドバイスされるだけでした。もっと根本的に解決できる施策はないかと思っていましたね。

―そこで、どうすればいいか方法を探したわけですね。

情報を探していた時に、たまたま識学のYouTubeチャンネルを知ったのです。安藤社長の話は、それまで自分がやっていたことの正反対なことをすべきということでした。そこに引っかかりを覚えたのです。今、やっているのと同じようなことを言われても、引っかからないでしょう。

―そこで、どういうアクションを取ったのですか?

福岡で行われる無料相談に行って、詳しい話を聞きました。その話に納得できたので、その場で導入を申し込みました。費用は気にならなかったです。

ルール化で働きやすくなる

―識学のトレーニングにはどのように取り組みましたか?

素直な性格なので(笑)、コンサルタントの言うことは一から十まで言われたとおりに実践しました。
普段、あまり指示されない立場ですので、最初は「宿題提出期限は?」など言われて驚いたこともありました。

また、識学の関連する本は全部取り寄せて読んでいます。
従業員に向けては、交通規則や義務教育などを例に出してルールの必要性をわかりやすく説明しています。
また、研修で識学のレクチャー動画をアルバイトやパートも含めて全員に見せて理解度テストも行って徹底しています。アルバイト・パートにも見せているのは、重要な戦力として公平性を保ちたいことと、リーダーなどが識学どおりに動いているかチェックしてもらう狙いもあります。総じて、識学的組織風土に向けてのマインドセットができますね。
今思うに、識学の導入を成功に繋げるには、社長自身がしっかり識学を理解して実践することと、従業員に知らしめてその意義を理解させることが絶対に必要なことだと思っています。

―識学を導入後、社内はどのように変わりましたか?

まず、ルールを設定したことが非常に良かったと思っています。チームの生産性を上げるためのルールをいろいろと定めているのですが、これを定めたことで従業員が「何をすればいいのか?」とあたふたすることなく、やるべきことが明確になりました。KPI、KGIも設定しましたが、それらの目標を達成するためにどう動けばいいかを各自が考え、自走するようになったのです。全員が目標を一致させて向かっていけるようになりました。この変化は大きいですね。
また、自分の考えをトップダウンすることもやりやすくなったと感じています。



―逆に、ルールを定めることで従業員が「厳しくなった」と捉え、ネガティブな反応が出るといったことはありませんでしたか?

ルールで社員を縛ることになり、働きづらくなるかもしれないとのイメージは私にもありました。事実、識学導入後に2名が合わなくなったと退職しましたが、それ以外のメンバーからは「よくなりましたね」とポジティブに受け止める声が出ています。やるべきことが明確になり、かえって働きやすくなったということです。要因としては、人間関係を考えなくてもいいようになったことが大きいと捉えています。識学の組織マネジメントは感情論より、あくまでもKPIやルールに基づいて判断するからです。個々がルールに従って目標に向かう中、妙な人間関係を考える暇はなくなるのではないでしょうか。

―識学による評価制度も導入されましたね。

はい。それまで「評価制度」と言葉で聞いたことはありましたが、自分自身が当てはまったことがなかったので新鮮でした。なんとなく知っていると、ロジックを理解して実行する、のは大違いですね。従業員も感情的な会話から、数字で語るようになりました。さらに給与テーブルを提示することでこれからの昇給額も明確になるので、所属することの有益性を感じてもらえたのか退職が減りました。モチベーションは自分で決めてあげるものなのだと理解できましたし、採用の面接でも説明しやすくなり、そのような方が前提で入社してくれるので育成しやすくなりました。
また評価制度を導入したことでサブリーダー、リーダーの役割や権限を明確になり、部下への責任感から発言も変わってきました。「私の役割定義は・・」という会話が日常的になりましたし、常に「自分の役割」を意識して取り組んでくれています。

―女性の役員が2名いると伺いました。ナンバーツーの存在にはどういった変化がありますか?

彼女たちは元公務員でビジネスの感覚に乏しいところがあった半面、ルールには慣れていたのです。ですから、識学の意義もよく理解して動いてくれています。
私としては、彼女たちに現場を完全に任せられるようになり、自分の仕事に時間をフルに使えるようになりました。今では、社長が現場に出てはならないと認識しています。社長には次の投資を考えたり、社長にしかできない情報収集といったことに徹するべきで、ナンバーツーを早く育てて現場を任せるべきだと考えていますし、識学でそれができています。


うまくいかないなら、逆のことを


―それまで、現場に降りていって従業員と交わっていましたが、距離を取るようになって寂しさは感じませんか?

当初は感じましたよ。チヤホヤされたいですから(笑)。けれども、社長とは孤独なものであると言われましたし、そこに納得はしていました。何より、従業員と慣れあいになってしまうことは経営者として避けなければならないことだと思います。
また、インフルエンサーがブームとなっている最近では、経営者自身が前面に出て商品をアピールする動画をよく目にします。確かに社長自身が説明することで信頼感が生まれ、売れやすくなるというメリットはあるでしょう。

しかし、そんな手法は、そのうち消費者が慣れて、軽く見られてしまいかねないように感じます。
長い事業運営を考えれば、会社のチームを強くし、そのことでブランド力を高めることのほうが重要ではないかと思うのです。
経営はマーケティングや営業、財務、人事などの総合力。その強化がまさしく経営者の仕事のはず。経営者個人はそれぞれの領域に得意不得意があるでしょうが、それらがバランスよく揃った企業こそが強いのだと思います。

自分のことを言えば、集客は得意ですが、組織人事はこれといってきちんと勉強したことがなく、得意とは言えません。だからこそ識学を導入したと言えます。




―最後に、組織マネジメントに悩む経営者にアドバイスをお願いします。

会社組織は問題が起きないわけがないですよね。
問題は起きるが、どれだけ早く見つけ出して、修正できるかと考えています。
今のやり方で上手くなっていないなら、少なくとも同じ方向で続けていても改善できないと思います。
違うことをやってみることで発見できることは多いですし、どちらかいいほうを選び直すこともできるでしょう。
何かを決めようとしたら「家族が」、「妻が」、「社長が」、「役員が」など、これは経営者でも従業員でも同じで他に責任を転嫁すると楽ですよね。
決めて修正、決めて修正、が経営者の判断することですし、自分が決断してこそ覚悟できるものです。

また、情報収集に当たっては、多くの人が口を揃えて言っていることを鵜吞みにせず、疑ってみることも大事だと思います。今の時代は人に寄り添うことを良しとする論調が大勢を占めていますね。
識学はその反対側にあるような考え方だと思われるかもしれませんが、少なくとも当社は反対側にして正解でした。導入前に比べて、利益が1.3~1.4倍に増えているのは、識学の効用が大きいと捉えています。




インタビュイープロフィール

代表取締役 山田佳和 氏

平成28年株式会社TENKAを設立。
コンサルティング事業、IT事業、美容事業、保育・福祉事業、飲食事業、FC事業、プロデュース業等、多岐にわたり事業を展開。2024年12月より人材派遣・有料人材紹介事業も開始予定。『新たなサービスを生み出し地域社会に価値提供し続ける』を理念として掲げる。福祉事業では「日本初」となる"読書特化型療育"をはじめ、音楽特化型、運動特化型と「鹿児島初」の専門特化型療育施設を3施設運営。また、飲食では「日本初」の"犬をモチーフにしたパン屋"をオープンするなど、今までにない新しいサービスを生み出すことを得意とする経営手腕で、現在は鹿児島だけに止まらず、東京にも事業展開中。

会社プロフィール

鹿児島市を本拠地として、経営や集客のコンサルティング、Webサイト制作やSNS運用などのIT、保育園や児童発達支援・放課後等デイサービスなどの保育・福祉、人材紹介や派遣、犬向けベーカリーショップを運営する飲食、サロンやエステショップなどの美容といった広範な事業を展開している。

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