ルール化で働きやすくなる
―識学のトレーニングにはどのように取り組みましたか?
素直な性格なので(笑)、コンサルタントの言うことは一から十まで言われたとおりに実践しました。
普段、あまり指示されない立場ですので、最初は「宿題提出期限は?」など言われて驚いたこともありました。
また、識学の関連する本は全部取り寄せて読んでいます。
従業員に向けては、交通規則や義務教育などを例に出してルールの必要性をわかりやすく説明しています。
また、研修で識学のレクチャー動画をアルバイトやパートも含めて全員に見せて理解度テストも行って徹底しています。アルバイト・パートにも見せているのは、重要な戦力として公平性を保ちたいことと、リーダーなどが識学どおりに動いているかチェックしてもらう狙いもあります。総じて、識学的組織風土に向けてのマインドセットができますね。
今思うに、識学の導入を成功に繋げるには、社長自身がしっかり識学を理解して実践することと、従業員に知らしめてその意義を理解させることが絶対に必要なことだと思っています。
―識学を導入後、社内はどのように変わりましたか?
まず、ルールを設定したことが非常に良かったと思っています。チームの生産性を上げるためのルールをいろいろと定めているのですが、これを定めたことで従業員が「何をすればいいのか?」とあたふたすることなく、やるべきことが明確になりました。KPI、KGIも設定しましたが、それらの目標を達成するためにどう動けばいいかを各自が考え、自走するようになったのです。全員が目標を一致させて向かっていけるようになりました。この変化は大きいですね。
また、自分の考えをトップダウンすることもやりやすくなったと感じています。
―逆に、ルールを定めることで従業員が「厳しくなった」と捉え、ネガティブな反応が出るといったことはありませんでしたか?
ルールで社員を縛ることになり、働きづらくなるかもしれないとのイメージは私にもありました。事実、識学導入後に2名が合わなくなったと退職しましたが、それ以外のメンバーからは「よくなりましたね」とポジティブに受け止める声が出ています。やるべきことが明確になり、かえって働きやすくなったということです。要因としては、人間関係を考えなくてもいいようになったことが大きいと捉えています。識学の組織マネジメントは感情論より、あくまでもKPIやルールに基づいて判断するからです。個々がルールに従って目標に向かう中、妙な人間関係を考える暇はなくなるのではないでしょうか。