組織マネジメントと採用の一貫性のある改善
――その後、識学の採用代行サービスを導入した経緯とは?
当社のような運送や産廃を取り扱う業種は、もともと人手不足が課題でしたが、 近年の社会的な人手不足の影響でその状況が一層深刻化しました。「資金不足よりも人手不足が倒産の引き金になる時代が来るのでは」という危機感から、採用手法の改革を検討しました。それまでは、フリーペーパーの求人メディアなどに広告を出していましたが、求人したい部署ごとにそれぞれで対応していました。広告原稿づくりなど細部は各部門がやり、総務部が統括していたのですが、 効果も出たり出なかったりという結果が続いていたのです。
このバラバラな採用活動も仕組み化しなければならないと感じて、2023年10月に識学の採用代行サービスも申し込んだという経緯です。
――実際にどういった成果に繋がりましたか?
識学の採用コンサルティングを受けて、全社の採用を一括する専任担当を設置しました。その上で、採用活動の一式を代行してもらい、当社は面接や選考を行うだけのサービスを導入しました。契約期間は4か月間でしたが、その間に7名の採用ができたのです。職種や、正社員やパートといった雇用形態でまんべんなくまとまった人数を採用することができました。その人数はかつてない成果でしたが、投じたコストに見合うものだったとも言えます。
さらに価値があったのは、識学の考え方に基づく採用ノウハウを吸収できたことです。
当時、識学の「浸透パック」を管理職向けに行っている最中でした。そんな中で一足早く採用の仕組み化を行ない、成果に繋げることができて、識学の効用を管理職に実感してもらうことに繋がったと捉えています。
――採用できた7名の方は定着していますか?
1年以上定着しています。ここにも、識学のコンサルティングの効用があったと思います。
それまで社内には「選考して採用する」という意識しかありませんでしたが、「会社側も応募者から選ばれる立場である」という意識に変わったからです。採用後は試用期間という、いわば“お見合い”の機会がありますね。その間に会社は実際に採用者の姿勢などを見て最終判断するわけですが、会社側も採用者から「この会社で本当にいいのか?」と品定めされると考えるべきということです。以前は入社してもじきに退職されてしまうなど定着率は良くなかったのですが、今回の採用でまだ一人も退職していないということは、社員間にそういった意識が広まり、言動が改まったことも要因ではないかと受け止めています。その改善には、識学の「姿勢のルール」により、時間を守るといった基本的なことが徹底され始めていることが挙げられます。こうした組織マネジメントと採用の一貫性のある改善は、識学の大きなメリットではないかと評価しています。