ECコンサルティングを手掛ける、株式会社マクロジ。自らもEC運営を手掛け、そこで得た知見やノウハウを提供できるなどの強みを持つ。
そんな同社は、識学の本格導入により従業員一人当たりの生産性を劇的に改善させ、導入1年で売上高1.7倍、利益は14~20倍もの増加を見込むに至っている。
「本で得た知識だけでは“分かった気”になっていただけ」と、上田社長は識学講師によるコンサルティングの効用を語る。
会社名 |
株式会社マクロジ |
所在地 | 〒810-0041 福岡県福岡市中央区大名2丁目6-50 福岡大名ガーデンシティ10F |
代表者名 |
代表取締役 上田 隆太 |
事業内容 | ECコンサルティング事業・WEBプロモーション事業 |
企業サイト |
https://maclogi.co.jp/ |
問:まず、2017年に御社を創業した経緯をお教えください。
それまで私は、楽天で「楽天市場」に加盟するEC事業者に売上拡大などのコンサルティングを手掛けていました。そこで感じたのは、アドバイスしても実際に手を動かすことができないクライアントが多くいて、自分がさらに助けることができないという問題です。やるならば実行まできちんと支援したいと思い立ちました。そうした問題意識を、あるクライアントの担当者であった現副社長の赤松康平と共有でき、共同で当社を設立したという経緯です。
問:では、2023年6月に識学を導入された背景や経緯をお教えください。
2019年頃から、識学から営業を受けるようになり、接点ができました。そこでまず、安藤社長の著書を読んでみたのです。非常に共感できたので、全冊を読みました。そして、さっそくそれまで感覚的に行っていた人事評価を制度化し、売上や原価といった数値ベースによる成果貢献度で明確化してみました。すると、社員は何を目指せば良く、どうすれば給料が上がるのかが明確になり、キャリアプランも設計しやすくなるといった効用が現れたのです。ですから、営業されてもコンサルティングの導入はお断りしていました。
ところが、その上席の方が来社した際に「それは、識学を分かった気になっているだけでは」と指摘されたのです。どういうことか議論していくうちに、たしかに私が管理職を飛ばしてメンバーマネジメントに口出しをしたり、曖昧な指示をしているなど識学的に不徹底で中途半端な部分があることが自覚できました。そこで、私と副社長のマスタートレーニングを導入することを決めたという流れです。
問:実際に、識学導入後に従業員にはどんな変化が現れましたか?
目立った事象としては、おかしな利権のようなものが無くなりましたね。それまで、長く働いているから、といったことや、食品や化粧品など特定のジャンルに詳しいことでほかの従業員に対してマウントを取るような行為があったのですが、そういった“見えない上下関係”が一掃されたのです。すべては「成果貢献度」で公平化されたからです。
そして、前述のとおり何が求められているのかが明確になったことで、無駄な動きが無くなったと思います。
問:逆に、識学に対する違和感や混乱は生じませんでしたか?
生じました。ルール化の狙いを理解できず、従うことが苦手な数名の社員が退職していきました。このことに対しては、識学を導入しなくても組織が大きくなればいずれルール化が必要となった段階でも退職しただろうと受け止めています。
問:では、これまでのところの識学導入の成果についてお教えください。
識学の導入によって、一人ひとりの生産性が大幅に改善されています。従業員は導入前に比べて10%ほど減っていますが、売上は前年比で1.7倍、利益に至っては14~20倍まで伸びることが見えています。
こうした成果も踏まえて、当社自身のECコンサルティングサービスも識学を見倣って洗練させていこうと考えています。当社のコンサルティングも、月次でフィーを頂戴しながら数値をもとにEC運営の改善を進めていくという点で識学のスタイルに似ているからです。そこで、当社として「EC運営者教育プログラム」をサービス化すべく、識学との提携を検討しているところです。
問:最後に、読者である経営者や経営幹部へのアドバイスをお願いします。
従業員一人ひとりのポテンシャルを最大化させ、存分に能力を発揮させる環境をつくることは経営者の責務です。逆に、それができない経営者は従業員を不幸にしていると言えるでしょう。そうさせないための具体策を導入する意思決定は早く行い、できるだけ時間をショートカットすべきです。このことを、私は識学の本を読むだけで良かれと思っていたことから学びました。
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