ー お客様の声 ー

ルールと仕組みが働きやすく
かつ結果の出る会社に変えた

株式会社近藤義歯研究所
代表取締役 近藤太 氏
営業部長 清水優子 氏
生産部長 小澤紘史 氏

神奈川県相模原市に本社を構える株式会社近藤義歯研究所は、歯科医院の依頼を受けて入れ歯の製作を手掛けている。実際に入れ歯の装着時にも立ち会い、歯科医師と患者の双方を手厚く支える姿勢が評判の会社だ。

そんな同社は2021年から識学のトレーニングを受講し、業績を伸ばしている。
今回は、同社の近藤太社長と営業部長の清水優子氏、生産部長の小沢紘史氏に、担当コンサルタントの下野豊和が識学導入前の課題やその後組織内で起きた変化について聞いた。


会社名

株式会社近藤義歯研究所
所在地 神奈川県相模原市南区西大沼5-2-15

代表者名

代表取締役  近藤太
事業内容 技工関連(模型診断、設計、工程設計、義歯製作など)
歯科医院立ち会いサービス
セミナー 開発 運営
新規顧客開発
その他

企業サイト

https://kondogiken.com/

識学の理論は明確かつ実践的

識学コンサルタント 下野豊和(以下、下野) 識学をご存じになられた経緯からお話しいただけますでしょうか。

株式会社近藤義歯研究所 近藤太 氏(以下、近藤) 識学社の安藤広大社長へのインタビュー映像が入ったDVDが当社に送られてきました。販促関連の資料にはあまり目を通さないのですが、たまたま見ようと思ったのです。

そのDVDのなかで安藤社長が、「識学を『国語・算数・理科・識学』と言われるくらい必要とされるものにしていきたい」と話していました。この言葉がすごく印象に残り、ほどなくして識学社のホームページを訪れ、資料をダウンロードしたところ、連絡をもらった次第です。

下野 そのときから私が担当させていただくことになり、最初にお会いしたのは、2021年2月です。

近藤 当時、私が識学社について知っていた情報は、「組織コンサルティングに特化した会社であり、短期間で上場した」程度のものであったため、「本当にこの会社に頼んで大丈夫かな」という気持ちがなかったわけではありません。それ以前にいくつかのコンサル会社のセミナーに参加した経験があるのですが、どれもしっくり来ませんでした。

下野 最初におっしゃっていましたね。そこから導入決断に至るまでの心境の変化について教えてください。

近藤 識学をどのように学んでいくかデモンストレーションしてくれましたよね。あれがとても分かりやすくて、「こんなふうにマネジメント理論を教えてもらえるなら受けてみたい」と思ったのです。

識学理論は他のコンサルメソッドに比べて明確で実践的です。何より、その場で私がした質問に下野さんが実直に応えてくれました。決め手は下野さんです。「この人なら大丈夫だ」と。

下野 光栄です。ありがとうございます。
 

悩ましかった他責思考

下野 識学の導入前に、解決しなければならないと感じていた課題はありますか。

近藤 あります。例えば、部下が上司の指示をすぐに遂行しようとしなかったことです。今なら期限と状態を明確にするようルール化していなかったせいだと分かるのですが、当時は悩んでいました。

営業部長 清水優子 氏(以下、清水) 私も、「これやっといて」だけしか部下に言わず、なかなか報告が上がってこないので、自分から「あれどうなっているの」と聞きにいってしまっていました。

生産部長 小澤紘史 氏(以下、小澤) 生産部では、社員に根付いた他責思考が悩ましかったです。当社では生産の工程によって担当が代わっていくため、次の工程に移ると前工程の担当者は完全に手が離れるという認識を全員が持っていました。しかし、この体制だとミスが起きた際どこに原因があるか分からず、それが分かっても「私は関係ない」と担当者が言い逃れしようとしまうのです。

近藤 生産工程の課題は他にもありました。うまい下手の基準を明確に定めず、作業者の感覚に任せていたため、古株の社員が作った製品がうまいのだと自然と見なされていたのです。

清水 私はかねてよりあいさつを交わさない、目を見て人と話そうとしないなど、社員同士でコミュニケーションがうまく取れない状態が気になっていました。お客さま先に伺ったときやお客さまがいらっしゃったときは誰でも当たり前のようにあいさつをするのに、社員同士ではなぜかそれができないのです。
 

ルールがあるから誰もが楽になる

近藤 下野さんのトレーニングが始まり、ルールを明文化する重要性、組織に起きる誤解・錯覚の原因、中間管理職を飛ばす指示の弊害、社員の位置認識など、識学理論を学びながら自分に足りないものが分かっていきました。何となくできているつもりだった当たり前が、全然できていませんでしたね。

トレーニングが始まって半年程度たった段階で、識学を社内に浸透させるべく下野さんには研修を依頼しました。

清水 それまで、何かコンサルサービスを始めたとは聞いていましたが、何がどうなっているかはよく分からないままで下野さんの研修に参加し、そこで初めて識学理論に触れました。

小澤 私も同じです。

下野 どのような印象を持ちましたか。

小澤 正直に言って、仕事がやりにくくならないか心配でした。当社の特徴は、一言で表せば自由。そんな当社へルールや仕組みを入れていくという話でしたので。

近藤 ルールについてはなかったわけではないのですが、明文化していなかったため、拒否反応が出るだろうと予想して識学という名前は伏せていました。実際、清水部長からは、「そんなの絶対受け入れられない」って言われましたし。

清水 そうですね。

近藤 ただ、今一番ルールを大事にしているのは清水部長でしょう。

下野 そうなのですか。

清水 はい。ルールが明確だと苦しいのではなくすごく楽になるのだと気付きました。ルールに対する共通認識を全員が持てば、ルール違反を指摘するだけになります。

下野 まさに識学どおり実践していただいていますね。

清水 ただ、私は下野さんに「結果が駄目ならどれだけ頑張っても評価されない」とはっきり言われたことが少しショックでしたね。これまで、結果が出ていなくても努力を認めてほしいという生き方をしてきたので。だから最初は自分が識学理論を受け入れ、実践できるかは自信がありませんでした。

下野 確かに、少し冷たいと思われたかもしれません。でもその「冷たい」は言い換えると、「結果に到達していない事実・不足を、自分事としてもらうこと」です。これは、部下・自分の成長のために必要なものであり、それを踏まえると、「冷たい」ものでしょうか。逆に成長の機会を奪ってしまう方が「冷たい」とお伝えさせていただきました。その不安が消えるまでに時間がかかりましたか。

清水 いえ。私は前向きな人間ですし、何より識学の理論はもっと難解だと想像していましたが、実際はすごく分かりやすかったです。
 

数字は嘘をつかない

下野 それはよかったです。識学が浸透していったことで、どのような変化が生まれてきましたか。

近藤 期限と状態を明確にした「完全結果」の指示を徹底し始めて以降、社員の意識が変わってきました。今までは、「分かりました」と言ったのに部下が何もしないなんて頻繁にありましたが、今はすぐに実行する状態に変わってきています。そのスピード感が全然違います。

清水 期限と状態がセットでなければ指示は不完全だという共通認識が生まれました。

小澤 それは私も感じます。こちらが言おうとする前に部下の方から「いつまでにやればよいですか」と確認してくれるようになりました。

清水 早くやってほしいタスクに部下が手を付けていないとフラストレーションがたまっていましたが、もうそんなストレスは感じません。私が感じていたコミュニケーションに関する課題については、識学理論でいう「姿勢のルール」の設定によって改善されています。

小澤 生産性も向上しました。製品の良し悪しを定義し、それを担当が守りながら各工程に責任を持つようになっています。

下野 生産部のなかには、他に予定がなければ2時間で終わる作業を4時間かけて行う社員がいると聞いていましたので、私は早く正確に入れ歯を作成できる方を評価する仕組みを作りましょうとご提案しました。これにより、皆さんが「ゆっくりやっている場合じゃない」と自然に思うようになります。現在評価項目の数値化も順調に進んでいます。

小澤 「技術職の成果や能力を数字で表すなど無理だ。感覚に頼らざるを得ない」と考えていましたが、そんなことはありませんでした。それこそ、時間内に作る量を確認するだけで客観的にその人の能力が分かります。管理職だけでなく本人も自分の力を意識するようになり、モチベーションの向上につながっています。

近藤 フィギュアスケートや体操で得点を出して順位を決めるのと一緒です。プロと何となく上手に見える素人の違いは、基準に従って見ればはっきりします。

下野 数字は嘘をつきませんからね。

近藤 期限と状態を守って製作に当たり、それを上司が管理するマネジメントの仕組みによって売り上げは伸び、生産性は上がりました。作り直しが必要になる不良品の数も少なくなっています。これらは、識学を導入したことによって緊張感が生まれた結果です。

下野 目標に向かって集中すればミスが自然と減っていきます。

近藤 組織体制が整備されていくにつれて、段々とマネジメントが楽になっていきました。社員の位置もはまってきましたから、もう一個飛ばしはしません。社員が勝手に動いてくれるようになり、私の仕事がかなり減ったので、今は新しいことに着手できるようになっています。

下野 それは理想的な状態です。

近藤 ただ、ここまで来るのは簡単ではありませんでした。識学は明快な理論ですが、講義を受けたからといって簡単に組織改善ができるわけではありません。

下野 識学に対する反発がありましたか。

近藤 離職していった古株の社員が何人かいます。識学の学びを社内に浸透させるには、経営者が理論を深く理解して、「こう言われたらこう返す」という型を持っていないと失敗するでしょう。

それと、組織図の作成にはてこずりました。最初、年功序列の考えで組織図を作成しましたが、全く駄目で、下野さんにも何度も相談しましたよね。私が全社員に直接指示を出した方が早いのかと思ったときもありますが、中途半端な古株社員が離職したのを機にシンプルな三階層の組織にしたところ、ものすごく整理された感覚があります。

経営者の考えを理解できない人材が上に立つべきではないというのはよく分かりました。古株の社員が去ったのに経常利益が相当上がってきて、業績は過去最高です。
 

もっと早く識学に出会っていたら……

下野 識学の導入を検討している会社に向けて一言頂けませんか。

近藤 安藤社長が「『国語・算数・理科・識学』と言われるくらい必要とされるものにしていきたい」というだけはあります。導入するなら早い方がいい。

私は会社を経営して25年たちますが、もっと早く識学に出会っていたらなと考えてしまいます。ですから、私たちのお客さまにも識学の受講をお勧めしています。

それと、評価制度は識学の学びとセットで作った方がよいです。最初は別物だと考えていましたが、むしろ必須だと痛感しています。

下野 評価制度は完成までもう少しですね。

近藤 評価制度の構築はこれまでに何度も挑戦した経験があり、ことごとく失敗してきました。下野さんにそれをお伝えしたら、「組織作りにも順番があります。基礎ができていない状態で、評価制度を構築してもうまく機能しません。私がサポートしますからやりましょう」と。そういう下野さんの熱い姿勢はうれしかった。

下野 近藤社長がそれにお応えいただきました。近藤社長は実践のスピードが非常に早いです。トレーニングや面談の最中でも、その場で指示をなさっていました。そのスピード感があったからこそ、現在の成長があります。

近藤 忘れてしまわないように、最近は評価制度の構築に力を入れてきましたが、もう一度識学の基本が組織に浸透しているかを下野さんに見てもらいたいと思っています。

下野 承知しました。本日は貴重なお話をありがとうございました。
 

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