部下の責任範囲と目標を明確に設定し成果に
ーーなぜ識学に興味を持ち、入社することになったのか教えてください。
『リーダーの仮面』を改めて熟読すると、自分のやってきたマネジメントが全て「やってはいけないこと」として書かれていました。雰囲気よく仕事すれば成果が上がると思い込んでいて、まさに“仮面”を被れない自分がいました。
当時、自分は子育ても終わり教育費がかからなくなって生活にゆとりができていました。会社は業績が安定的でに伸び、そのまま現状維持的に過ごしても大過なく定年まで過ごせたと思います。しかしながら、「本当にそれでいいのか?」と自省し、もっと自分を成長させようと最後のチャレンジを決意。それが、識学に入社し自分が求めていたマネジメント体系である識学理論を広めることでした。
ーーこれまでのコンサルタント活動の中で苦労した経験を教えてください。
入社後の経験が浅い頃に全体的に感じたことですが、それまで識学理論とは真逆のマネジメントをしていた自分には識学理論を知識として伝えるだけとなり、クライアントの納得感をなかなか得られずにいました。いわば、自分の独りよがりだったように思います。
ーーそれをどのように乗り越えたのか教えてください。
そこで、一方的に説明するのではなく質問形式にして、その回答として識学理論を伝えるようにしてみました。すると、相手としては自分の知りたかったことが明確に教えられるので、納得感を高めてもらうことができました。
ーーこれまでのマネジメント支援(トレーニング)の中で一番印象に残ったケースを教えてください。
ある企業の社長は、現状維持タイプの部下に手を焼いていました。その社長も私のような寄り添い型だったわけです。そこで、識学理論を学んで頂き、部下の責任範囲と目標を明確に設定し、その達成を管理してもらうようにしました。すると、部下は自らどうすれば達成できるか考えて行動に移せるようになったのです。社長の曖昧な指示が部下の行動を阻害していたということです。