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ルール設定の基本・ポイント・落とし穴について

「ルールの思考法」Vol.2

\\ 「いちプレーヤー」から「マネジャー」に頭を切り替える思考法を学ぶ //
組織運営においては、まずルールの設定と順守が必須であり、その徹底が会社で言えば社員に所属意識を持たせ、売上目標などの本来達成すべき目標に全力で取り組む姿勢を生み出しますことを前回のコラムで解説しました。

では、ルールを設定するにあたり、その内容は好きなように設定して大丈夫でしょうか?いえ、そんなことはありません。ダメなルールは組織に混乱を招きます。

今回は、ルール設定にあたり一体どんなルール内容にすべきなのか、またどんなルール内容は設定すべきではないかについて考えてみましょう。

ルール設定に理由は必要?

ルールを設定すると設定された側である部下はそれに縛られます。よって少なからずネガティブな感情が発生することになり、時には表面上は出さなくても大きな不満を持つことがあるかもしれません。

このことからも設定する側である上司の立場としては、部下ができる限り不満を持たないよう配慮し、設定しようとするルールに理由をつけて納得させる方向に走る人もいます。確かに納得できるものであれば人は積極的に守ろうという姿勢になるので、嫌々守らせるのではなく納得した上で守らせる方が好ましいのは事実です。

しかし、一方で全員が納得できる内容のルールを設定するというのはかなり難しいのが現実です。

なぜなら人の思考のクセは皆違うからです。例えば「会議は3分前にまでには必ず集合すること」というルールが設定された時に、「時間前に集まることは大事、何かあったらいけないから余裕をもって集合するのは当たり前、むしろ5分前くらいの方がいい」と感じる人もいれば、「なんで定刻じゃないの?わざわざ時間前に集まる理由が分からない」と感じる人もいるでしょう。

このように設定されたひとつのルールに対して受け止め方が違うため、全員を納得させようとした場合、ルール表記だけでは限界があり、個々の説得に走らなければなりません。果たしてこれは現実的でしょうか?ルール設定時に毎回このような説得をしないといけないとなると、相当な時間と労力がかかり、事が前に進まないのは明白です。

少し回りくどく説明をしましたが、結論、ルール設定に理由は不要です。なぜなら全員が納得するルール設定は現実的に不可能に近く、また組織運営において相当なロスタイムとなるからです。

ただし、ここで注意していただきたいのが、何のためにルール設定をするかです。

その答えは決して人を縛りたいからではなく、組織運営を円滑にし、最終的にチームを勝利に導く為です。よって設定する側となる上司は、ルール設定時において部下を納得させる理由を用意する必要はなく、覚悟を持って淡々と設定すればよいのです。

もし何かコメントするとすれば「チームの勝利の為にこのルールが必要だから設定する」と一言添える程度にすべきです。後は実際にチームを勝利に導けば、結果的に部下は自然と納得するのです。

完全結果と不完全結果

では、次に設定するルールの内容について解説していきます。

まず原則人によって解釈のズレない内容にすることです。これを識学では「完全結果」と呼んでおり、例えば「10Kmを60分以内で走る」という表現がこれにあたります。

逆に人によって解釈がズレる内容を「不完全結果」と呼んでおり、例えば「10Kmを全力で走る」という表現で、この全力という定義に対して部下が主張する全力と上司が認める全力にズレが生じてしまうのです。ズレが生じるルールになると、守っている/守っていないの認識にズレが生じ、これが都度ロスタイムとなるのです。

例えば「日報を今日中に提出」というルール設定に対して、上司は定時までの認識で設定したが、部下は日付が変わるまでであればOK、もっとひどい人は翌日上司が出勤するまでであればOKという解釈をしかねません。

完全結果にするポイント

ルールは完全結果で設定するといことをお伝えしましたが、更にこの完全結果のポイントについて解説します。完全結果とは「期限」と「状態」が明確であり、この時の明確とは人によって解釈がズレないということです。

日報提出期限のルールを設定する際には、例えば「日報は18:00までにメール添付で提出すること」といったように期限と状態を明確にしましょう。この時に「やむを得ない事情があり期限までに提出が難しい場合は、事前に上長の承認を得ること」と追記しておくと更に良いでしょう。
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完全結果の落とし穴

世の中、特に日本語には様々な不完全結果を誘発する言葉が存在します。「意識して」「徹底して」「できる限り」「協力して」「連携して」といったように個人の認識にズレが生じる言葉が多々存在します。よって日頃から十分に気をつけないと私たち日本人はすぐ不完全結果の設定をしてしまうのです。

では、十分気を付けた上で、設定するルールは期限と状態が明確である完全結果にすることは必要ですが、実はこれを杓子定規に当てはめようとすると逆に落とし穴にハマることがあるので注意が必要です。その注意点とは、無理やり定量化することで現実的でない設定になってしまうことです。

例えば、クリエイティブ系の業務において「○日までにこの制作物を完成させなさい」というルールを部下に設定しようとした場合、上司が承認する状態の基準を完全に定量化することは可能でしょうか?おそらく無理だと思います。もしこれをしようものなら膨大なチェック項目を明文化することになり、まずこれが相当なロスタイムになります。また、無理やり定量化することで本来上司が求めるものからズレてしまうリスクもあります。

承認者が誰かが明確であればよい

では、最後に制作物のような状態を完全に定量化できないものについてどう完全結果にすればよいかについて解説します。

それは承認者が誰かを明確にすればOKです。「〇日までに私(上司)の承認が取れる制作物を完成させなさい」というルール設定をすれば、部下は期限までに上司の承認を得ようとするので、基本的に一発承認が難しくやり直しが発生することを前提に前もって初稿を提出し、実際にやり直しの指示を受け不足を認識し、改善したものを提出するといった流れで上司の承認レベルに近づく動きを取ろうとします。

他にも服装や会議室の清掃に関するルールなども定量化で表現することが難しいので、工夫が必要です。

例えば服装であればダメな例としていくつかケースを上げ、最後は上司の判断ということを明記したり、会議室の清掃であればあるべき状態(現状復帰)を写真で撮り、それを部屋に貼っておいて「この状態に毎回戻すこと」という表記にする手段があります。

まとめ

今回は「ルールの思考法」というテーマにおいて、ルール設定において納得を持たせることの必要有無について、そしてルール設定時の基本からポイントについて詳しく解説しました。

そもそもルールはチームを勝利に導くために必要なものであり、その設定理由について都度部下側の納得を得る説明は不要です。なぜならそもそも思考のクセが人によって違うことからも捉え方が異なる為、全員の納得を得るということが現実的ではないからです。そしてルール設定時のポイントは、期限と状態の認識が人によってズレない完全結果にすることです。

そしてこの完全結果における状態について定量化することが難しい場合は、誰が承認者かということにすれば如何なる事象においても完全結果にすることが可能であり、ここの使い分けがルール設定時の重要なポイントです。

逆に組織を混乱させるダメなルールとならないよう完全結果を軸に、チームを勝利に導くルールを設定しましょう。

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