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【イベントレポート】会員分科会 「クリニックビジネス」(2021/1/26開催 ひろた哲哉歯科 院長 廣田哲哉様)

今回は、2021年1月26日に開催された会員分科会「テーマ:クリニックビジネス」の模様を紹介していきます。

【概要】
歯科医院や医療法人の企業様が集い、専門的な話を交えた事例共有を行いました。
主に「組織図」「役割定義」の重要性が主要テーマとなった分科会でした。

第2回会員分科会 テーマ「クリニックビジネス」

  • メインスピーカー:ひろた哲哉歯科 院長 廣田哲哉様(識学アンバサダー)
  • 担当講師:株式会社識学 副社長 梶山啓介
  • 参加者:歯科医院をはじめとする医療法人経営者様 12名
  • イベント形式:Zoomミーティング

【ひろた哲哉歯科様の紹介はこちら】
識学ホームページ「識学アンバサダー」https://corp.shikigaku.jp/introduction/ambassador
ひろた哲哉歯科様 企業サイト」

https://www.hirota-tetsuya.jp/

福岡県にて医療法人ASWとしてユニット数13台・従業員35名規模の歯科医院を経営。2018年3月に廣田様がマスタートレーニングを受講し、現在までに幹部への浸透パック・評価制度構築サービスを利用している。


分科会「クリニックビジネス」のまとめ

ここからは分科会の全体の流れと共に、特に重要な部分について紹介・解説をしていきます。

1. 識学導入前の課題

■院長依存型になっており、院長が忙しい割に利益の上がり方が低いことを課題として抱えていた。
院長がかかえきれないほどの多数の部下を持つ、いわゆる文鎮型組織になってしまっており、マネジメントが難しくなっていた。

■第二象限(「緊急」ではないが「重要」なこと)に取り組む時間がなく、このままでは頭打ちになるという危機感を感じていた。

2. 識学浸透による効果

■組織図を見直したことにより、院長のマネジメント範囲の削減に成功
■医業収入推移において、識学導入から院長売り上げ比率が低下→院長依存型からの脱却

3-1. 具体的な施策:組織図の見直し~文鎮型からの変革~

識学導入直後は、文鎮型になっていた組織図を見直すことから組織状態の改善を試みたといいます。

そのために、意識したことは「1人の上司が持てる部下の数を意識して設計すること」です。
識学でもお伝えしていますが、1人の上司に対して部下は3~7人が望ましい状態になります。歯科医院の場合、部下を3人程度にしてしまうと、階層が多くなり過ぎてしまいます。よって、7人程度で廣田様は組織図の設計をしています。

歯科医院の場合、院長が医院の営業数字を追うことに集中するために、ミドルやバック(管理部門)の部分を管掌するチーフを立てることがあります。しかし、そのチーフに対して10名以上の部下を押し付けてしまうとチーフ1人では対応ができず、結果的に幹部が育成できないということになってしまうので注意が必要です。

なので、ミドル部門とバック部門を分割するように3~7人に部下の数が固まるように部門の数を増やしていくことが重要になってきます。これが、廣田様が組織変革の際に気を付けているポイントとのことです。廣田様の医院では、ミドル部分を「レセプション」「デンタルテクニシャン」「クリーン」というようにいくつかの部門に分けて管理をしています。

★識学講師の補足

組織図構築のポイントとして、「個人に仕事を紐づけない」ということが重要になってきます。
組織図構築時は、”人の顔を消す“ということを意識して作成してみてください。そして、組織にどんな役割・機能が必要かということを考えていきましょう。(歯科医院なら「受付」「CS」など…)
役割別の”箱”を決めたら、役職を決め、そこに人を当てはめるというように組織を構築していくことが絶対的な条件となります。

組織図の構築について、“箱”の概念を意識して作成できるツールも識学クラウド「組織図」のメニューとして存在しています。

3-2. 具体的な施策:役割を明確にすること

廣田様が組織図に加えて、特に組織の構築で力を入れたのが「役割定義」でした。
各ポジションの役割を明確にするだけで組織運営に絶大な効果を発揮したということです。従業員一人ひとりの役割が明確化したことにより、従業員自身も自分の役割を明確に認識できるようになったとのことです。

こんな変化についても紹介してもらいました。

★歯科衛生士の役割を明確にしたことによって起きたこと

役割を明確にしたことによって、離職者は数人出たといいます。
その理由は決してネガティブなものではなく、役割が明確になったことで一人ひとりが仕事をさぼれなくなった環境になったというのが理由でした。今まで仕事をサボっていた人が明るみになってしまう状態になり、むしろ辞めてほしい人が辞めてくれたという”良い離職”につながったそうです。

また、役割の明確化を実行して、ポジティブに変化したこともありました。
役割が不明確なときは、歯科衛生士たちの「責任と権限」のバランスが不均衡な状態でした。
そのため、ベテランのいわゆる”お局”の方は「責任と権限はあるのに責任を果たさない」、逆に責任感の強い若手は「責任範囲以上の責任を感じてしまっている」環境になっていたといいます。


(図)責任と権限の錯覚が起こっている状態



そこで、お局に意識上存在していた「若手を教育する権限」を取り除き、責任範囲を明確にしたそうです。逆に、若手に対しても「自身の責任範囲」と「与えられている権限」を明確に伝え、認識させることでのびのびと働ける環境を作り出し、若手が急速に成長できる環境を作り出しました。




このように役割定義をしっかりと構築し、責任と権限を明らかにすることによって組織にもたらされた有益性は高いということです。
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4. 廣田様が組織運営で重点を置いていること

ひろた哲哉歯科の採用にはほとんどコストはかかっておらず、従業員からの紹介などによって人員を確保しています。その背景には「既存従業員満足度」の高さがあるということです。

給与水準を比較すると、他医院よりもDr.の給料は安く、歯科衛生士などの給与は高いとのことです。
Dr.へは給与の代わりに、”独立するために必要な成長要素を与え、学びを得られる医院”ということを有益性として提供しているといいます。つまり、「職場は自分の成長にコミットする場所」というようにしているという訳です。


一方で、歯科衛生士などは「職場は自分の生活にコミット場所」というような仕組みにしているといいます。一見、「従業員満足度」と聞くと識学の考えとは反しているように思えますが、ひろた哲哉歯科では3つの「リッチ」で従業員満足度を分解しています。

  • マネーリッチ…経済的余裕
  • タイムリッチ…時間的余裕
  • マインドリッチ…精神的余裕

「マインドリッチ」については、識学の考えが大きく反映されています。
精神的な余裕を与えるために、従業員の迷いを少なくする(自分のやることが分かっている状態にする)=ストレスがない状態を作るということを意識しているとのことです。(識学の用語で言うと、「不必要な恐怖」がない状態)

そして、「求められている結果が見えないことによるストレス」ではなく「求められている結果を明確にし、その結果を追わせるストレスはむしろどんどん与えていくべき」ということでした。

この「従業員満足度」という話は、参加者の皆さんにも大きく刺さっていたようでアンケートでもそれに関する感想を多くいただきました。