識学 実践メソッド

識学って「軍隊」なんですか?

投稿日:2021年8月11日

「識学って『軍隊』なんですか?」
この質問をされる方の大半は、ネガティブな意味合いを含んでいます。

では果たして識学は軍隊なのでしょうか。
ここについて考察していきたいと思います。

軍隊型組織のイメージ

そもそも「軍隊型組織」とはどんな組織のことをいうのでしょうか。

「軍隊型組織」の意味を下記と定義します。軍隊型組織とは、
上意下達で厳格な社会的な階級に基づく序列によって情報管理を行い、指揮命令系統が明確な状態で運営するスタイルのことをいい、組織内の規範に順応しているかどうかが主な判断基準となる組織

これを見る限りこの定義であれば、識学は軍隊型組織といえそうです。

ただ、質問者が「軍隊」という言葉を使う時は、上記のみを意味せず、大きく分けて下記3つでイメージする人が多いです。
①     ピラミッド型
②     上官の命令は絶対服従。恐怖・暴力で管理  例)「いいからやれ!」→「イエッサー」
③     上官が事細かく全ての事を指示する  例)「お前たち(部下)は考えなくていい、 黙って俺の言う通りに動け!」

この中で識学に当てはまるのは①のみ。②、③は違います。このような軍隊は弱く、勝てる組織とは言えません。

ではなぜ②が間違っているのでしょうか。
・上司側からの指示のみ
・部下は何も言えない
もし上からの一方通行だけだと、上司が現場で起きている事実を知らないまま、誤った判断をしてしまいます。
例えば、次のケース。
戦場で事前情報よりも10倍以上の敵兵士がいることを現場の兵士が把握。でもその情報が上に上がることはなく、上官は「突っ込めー」と指示。
誰も異を唱えることはなく・・・。(これでは勝てないですよね)

現場のことが一番見えているのはその位置(現場)にいる部下であり、部下は現場で起きている事実情報を上司に報告する義務があります。

では③についてはどうでしょうか。
・上司がすべて考え、部下は考えなくてもいい
これでは指示待ち人間の大量生産となります。部下は1から10まで上司の指示通りにしか動かないので、何も考えようとしなくなり、当然成長しません。
例えば、次のケース。
敵の拠点に進撃するにあたり、上官から指示されたルートは、かなりハードかつ時間のかかるものでした。しかし、実はもっと簡単に早く辿り着けるルートがあるにも関わらず、現場の兵士はそんなことは考えもせず、ただひたすら進みます。その結果、辿り着いた時にはヘトヘトかつ時間もかかり過ぎて相手に先手を取られる始末・・・。(これでは勝てないですよね)

識学のコミュニケーションとは、ルール・役割は上司が明確に設定するが、その設定範囲内で部下は自ら考えて動くことが求められます。
いわば、「ルールさえ守っていればあとは自由」ということです。

識学では暴力や恫喝は完全否定

また、軍隊については暴力や恫喝で恐怖を与え、コントロールをしているイメージを持つ方もいます。暴力や恫喝といったルールに則らない個人的な恐怖の与え方は、上司―部下という位置関係を消滅させてしまうため、識学では完全に否定しています。

軍隊型組織とは、目的、役割、責任範囲、階層、ルールが明確な組織であり、目標達成に向けて最もスピード感を有した合理的な組織です。

ただし、こんな最強の組織にも弱点があります。
それは、トップ以外に目的を吟味する機能がないこと。トップが間違えば、配下のメンバーは全員が路頭に迷ってしまうリスクがあります。
つまり、軍隊型組織においては、それだけトップの目的設定がより重要となるということです。

軍隊は、命のかかった組織であるため、無駄のない組織運営が何よりも求められます。もしフラット型組織が強い組織なのであれば、世界中の軍隊はきっとフラット型になっているはずです。

目標に対し、無駄なく最速最短で辿り着くということを考えれば、ピラミッド型の軍隊型組織こそ「最強の組織」といえるでしょう。