識学 実践メソッド

仲良し部署になれば生産性が上がるって本当ですか?

投稿日:2021年8月4日

皆さんは“チームワークを強化したい”と思った際、どのようなことを心がけますか?

「チームワーク強化=雰囲気を良くすること」と捉え、部下と友達のような関係を構築しようとしているリーダーも少なくはないでしょう。ご存じの方も多いかと思いますが、識学は飲み会、社内イベント、運動会など、部下と“仲良くすることそのものが目的となる機会”を推奨していません。なぜならこのようなイベントをしなくても、チームワークは強化できると考えるからです。

本記事ではチームワークの強化について識学的に解説していきたいと思います。

チームワークと「和」

チームワークとは…メンバー同士が助け合い、お互いの弱点を補完することで、個人では達成できない仕事を、組織として成し遂げるときに発生する力のこと
和とは…仲良くすること、仲睦まじくすること

チームの生産性をUPさせるには、チームワークを強化することは避けられません。
そして、多くのリーダーは①「和」を形成する→②チームワークが強化される→③チームの生産性がUPするという順番だと思っているでしょう。
つまり、「成果を上げるためにはまず仲良くすることが重要である」と。

果たして、これは成果を出すチームを作るための正しいアプローチと言えるでしょうか。

「ムード重視」VS「結果重視」

実際に同じダンスチームに所属していた私と友人が過去に経験したエピソードです。

私たちはそれぞれ別々のチームのリーダーを務めるライバル関係でした。本番でパフォーマンスできるのはどちらか一方のみ。
彼女とは同じ新人リーダーとしてどちらのチームがディレクターから選ばれるか競い合っていました。
チームには10代が中心であり若い子が多かったせいか、私はマネジメントというよりはどうしたら雰囲気が良くなるかというムードメイキングを常に考えていました。私はとにかくメンバーと仲が良くみんなから親しまれており、外部から見ても「雰囲気が明るくていいね」と言われ、それが嬉しくもありました。

一方で彼女はストイックなタイプ。愛想も悪くメンバーと群れることができず、優しく接することが苦手でした。
私のチームとは違って、メンバーと一緒に食事に行ったり遊んだりすることもない彼女のチームを見て、私は内心「勝った」と思っていました。

ところが、最終的に選ばれたのは彼女のチーム。私はすぐに結果を受け入れることができず、ディレクターに食い下がりました。
そこで言われた一言は今でも忘れません。

「仲良しサークルなんて求めていないから」

勝敗を分けた要因

私がやったチームメイキングとは違い、お世辞にも愛想がいいとは言えなかった彼女がやったのは、「勝つことのみをメンバーに共有する」ことでした。
勝利を目指し、日々練習に励む。時に厳しい言葉をかけ、熱心に指導する。中には悔しくて泣きだすメンバーも。
結果としてパフォーマンスにも差が生まれ、ディレクターからは「プロの集団のように一人ひとりが自身の見せ場を持ち、魅せていた」という最高の賛辞を受けていました。

さらには、彼女のチームメンバーたちは口をそろえて「リーダーについてきて良かった」「このチームで踊れてよかった」と言い合っていて、負けた私のチームより明らかに雰囲気のいいチームとなっていたのを鮮明に覚えています。
このチームはメンバーが互いを信頼し合い、自然と「和」ができていたのです。

「和」は自然にできるもの

①「和」を形成する→②チームワークが強化される→③チームの生産性がUPするというのは錯覚です。正しくは、
①チームが同じ目的を共有し苦楽を共にしながらメンバーが価値を発揮し始める→②チームが勝利に近づく→③結果として「和」が形成される。
これが正解です。

チーム全体の雰囲気を良くするために「メンバーと距離を詰め仲良くしよう」とイベントや飲み会など仲良くすることが目的の機会を積極的に企画しているリーダーがいたら是非とも考え直してみてください。
それらは決して本当のチームワーク強化にはなりません。

皆さんが作りたいチームは、仲のいいサークルチームですか?それとも勝ち負けにこだわるプロチームですか?

正しいマネジメントをすることで、是非とも「最強のチームワークを発揮するチーム」を目指してみて下さい。