識学 実践メソッド

「採用が会社の命運を決める」って本当ですか?

投稿日:2021年8月2日

皆様の中には、部下の教育に頭を悩まされているという方も少なくないのではないでしょうか?
識学は「全ての部下の成長にフォーカスした理論」です。言い方を変えれば、識学は「部下の成長を諦めない理論」とも言えます。

しかし一方で、世間一般に「採用が会社の命運を握る」「採用がすべてを決める」というような趣旨の話もよく耳にします。現に私も中小企業のクライアント先から同様の趣旨の相談を何度もされた経験があります。

その際には私は必ずこう答えます、
「リーダーが部下の成長を諦めてしまえば、採用という大きな“バクチ”に会社の命運を賭けなければならないです」
「そのリスクを負いますか?」と。

大手企業のように、まず初めにインターンで力量や性格を判断して、多くのエントリーシートから人数を捌き、面接を1回、2回…と複数回実施して、晴れて採用する人材を決める。そんなことが全ての会社でできれば良いのかもしれません。

しかしながら、仮に御社が不人気業種かつ中小企業であった場合、大手企業と同様に時間をたっぷり使った採用活動が出来るでしょうか?

社員が一人前に成長するまで10年近い月日を費やすことができる大手企業とは違い、中小企業は社員の成長を待つ経済的余裕がありません。実質的に、採用までのこのような長い工程は不可能となります。

現実的には、求職者と初めて会う1回目の面談で全てを判断すべく質問を重ねます。採用すると決めたら、経営者自ら熱意をもってクロージング。それでも入社してくれるとは限らず、面接後に辞退の連絡…なんてことも一度や二度ではないはずです。

これは大手企業であっても、時間を掛けて採用した人材が、働いてみると「求める人材・力量と違った」というケースが後を絶ちません。となると、中小企業が求める人材を“一本釣り”で採用できる可能性は、残念ながら相対的に低いと言えます。

中小企業の採用の仕方

では、中小企業は「採用で求める人材は諦めろ」ということなのでしょうか?
もちろんそういうことではありません。

中小企業が求める人材を採用するにあたって、ポイントは「給料と能力値の相関関係」の把握です。相関性と言うと、やや難しく聞こえてしまうかもしれません。要は能力値が高い人材は、求める給料も高い、ということです。この相関性を理解していないと、能力値と年収のミスマッチが起きてしまい採用に至りません(採用後も離職に繋がります)。

仮に、求める人材に対して会社として出せる給料が年収500万円だとします。まず初めに、転職市場で年収500万円の人物像や能力値がどの程度なのかを調べる必要があります。

このミスマッチを防ぐ為に、人材紹介会社様にご協力いただきます(もちろん本当に採用する意思がある場合のみご協力を依頼してください)。紹介会社様に年収500万円の人材3名と面談を依頼します。この3名と面談すれば、この年収での人物像が立体的に見えてきます。その人物像のレベルが、会社(役割)として求めるレベルに達しているのか、いないのかを判断できるようになります。

達している場合は、そのままの年収で採用活動を継続します。一方で、求めるレベルに達していない場合は、年収を上げるor求める能力値を下げる、という2択を選択する必要が出てきます。

もちろん募集経路や求人媒体の変更で、希望通りの人材を、希望通りの年収で確保できるケースもあるかと思いますが、そう上手く運ぶケースばかりではありません。この市場調査の良いところは、会社として採用に有益な「給料と能力値の相関関係」がいち早く情報として手に入ることが出来る点です。

採用する!と決めたならば、ぜひ人材紹介会社様と連携して実践してみてください。

採用に必要な準備とは

「給料と能力値の相関関係」を知る上で、事前に準備することがあります。それは、入社後に「社員に何をやってもらうか(求めるか)」です。つまり、社員の「役割を定義する(決める)」ことです。

「役割を定義する」とは、言い換えれば、会社の“ハコ作り”とも言えます。入社後に社員に求める役割を明確にすることで、「こんな仕事だと思っていなかった」といった入社後の社員と会社のミスマッチを防ぐことが出来ます。野球で例えるならば、会社は入社後にキャッチャーをやってほしいのに、ピッチャーをやりたい人を採用してしまっては、今後上手くいくはずがありません。

最悪な場合、役割のミスマッチは感情のもつれを生み、労使間トラブルに至ることさえあります。

役割定義が完成した後には、前出した通り、求める役割(人材)に対して、年収額がマッチングしているのかどうか調べていきます。繰り返しになりますが、新卒採用であっても、中途採用であっても、入社後に就いてもらう役割が定まった状態で採用活動を実践することで、入社後にその社員のレベルをどう上げていくのかに、上司として集中できるようになります。