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第6回:変化を嫌ってはいけない
2019.01.17配信

リーダーに限らず「変化」できる人になろう
◆いつの時代も「変化」できる力は必要だった

21世紀、一人一台、パソコンを持つようになり、スマートフォンも世界的に普及しました。
情報の発信が容易になり、閲覧しきれないほどの情報で溢れるようになりました。

このような変化の中で「最近は世の中の変化が激しく、ついていくのが大変だ。」と誰ともなく言葉にするのを、皆様聞かれたことがあると思います。
しかし、果たしてこれは「最近」に限った話でしょうか。

例えば、18世紀の産業革命ではどうでしょうか。
それまで、人の手で織られていた綿織物が、機械に取って変わられました。
おそらく、機械の導入まで「この手織りの仕事を糧にして一生を生きていこう」と考えていた人々もいたでしょう。
しかし、そうはなりませんでした。

動力源の発明や政治的革命、戦争があった時代が、果たして「最近」より変化がなかったと言えるでしょうか。
世の中は常に変化し続けるからこそ、これに準じて自らも変化し続けなければならないのは、今も昔も決して変わりません。



◆変化を嫌うリーダーに下にいたらどうすればいい?

そんな中「自ら変化しようとしない」そして「変化を嫌うリーダーの下にいる」という状況は、生きていく上で非常に危険です。

社会がどのような状況になっても「自ら変化しようとしない」ならば、競争で勝ち残ることはできないでしょう。
冷蔵庫が普及すれば氷屋を続けることはできません。
氷屋は、これまでの努力や技術を見直し、新しい仕事・事業を始める勇気を持たなくてはなりません。
売上は上がらず生活が貧窮するまで、これまでの仕事を捨てられない氷屋がいる一方で、かき氷屋に転身して成功を得る人もいるでしょう。

「変化を嫌うリーダーの下にいる」状況は、問題はより深刻です。

1,000を超える経営者・管理職者に対し、マンツーマンのマネジメントトレーニングを行う当社「識学」には、リーダーの立場の方だけでなく、一般の会社員様からもたくさんのご相談を頂きます。

その中で特に多いのが

「何を提案しても、現状を変えようとしない上司に困っています。部下の立場から上司に変化の重要性を知ってもらうアプローチはできませんか?」

というものです。

これに対して、当社からは

「事実情報として『その変化がなぜ必要なのか』を報告することは、部下である相談者様から可能であり、義務でもあります。しかし、報告を受けて最終的な判断をするのは上司であり、上司による決定がなされた以上は、これに従って今後の業務に取り掛かるほかありません。」

とお返事しています。

ご想像がつくかと思いますが、この返答を受けて相談者様は、やはりガッカリとされます。

「上司に言ったくらいで、分かってもらえるなら、苦労しませんよ。」

というのが、相談者様のお気持ちかと思います。

しかし、本メルマガの第一回から申し上げている通り「正しい上司と部下の関係」は、あらゆるマネジメント知識・技術の大前提として整っていなければなりません。

相談者様が主張している「変化」が会社に必要なものであったとしても、上司の意向を無視して、部下がこれを推し進める行為は、その後の組織運営で綻びを生み出します。

部下の言い成りになる上司を見て、その他の部下たちも自分に都合のいい主張を頻発するかもしれません。
自信を無くした上司は、管理職として形骸化し、上席の方と部下の意見に従うだけの存在になってしまうかもしれません。
あるいは、この「変化」で不利益が生じても、誰も当事者意識を持たないかもしれません。



◆「変化」を受け入れることで業績は大きく改善する

このように「部下が上司の決定を否定する」ことは、肯定できません。
「リーダーが変化を嫌う」状況は、部下に解決できる問題ではなく、それ故に非常に深刻なのです。

このメルマガをお読みの皆様は、経営者・管理職の方が多いかと思います。
「変化を嫌う上司」の下にいる一般社員の読者様にとっては、今すぐにお役に立つ考え方ではありませんが、ご自身が管理職の身となった時のために、心に留めておいて頂ければ幸いです。

それでは「リーダーが変化を嫌っている」とされる状況にはどのようなものがあるでしょうか。
識学導入企業の一つに、このようなチームがありました。

あるOA機器(コピー機などのオフィス利用機器)の販売営業会社様の事例です。

同社では、始業から終業まで、営業部署は与えられた架電リストに沿って電話をかけアポイントを取り、営業のため外出します。

架電リストは、サポート部署により作られます。
一定の条件にあてはまる企業の一覧が発行され、営業部署に引き継がれていました。

この体制は、創業間もない頃に社長と現在の部長陣により作られました。
創業から2〜3年の間、大きな売上目標を次々と達成し、企業規模も拡大しました。

しかし、半年前から業績に陰りが出始めます。
かつての営業手法を守っているはずなのに、売上は目標を大きく下回り、さらに下降の一途をたどっていました。

加えて、早期退職者の割合も増加傾向にあり、社長は頭を抱えていました。

「前はこの体制でバンバン売れて、社員もついてきてくれたのに、一体何がいけないのだろう。」

社長のこのセリフの通り、同社はまさに「変化」がないことがあらゆる問題を生んでいました。

サポート部署は、一定の条件を満たす会社をピックアップして架電リストを作っていましたが、この「条件」は過去2年の間、変化がありませんでした。
営業部署は、既成の営業手法に業務時間の全てを注ぎ、部署全体での知識の共有や、マニュアルの変更は加えてきませんでした。

この「不変」の原因は、部長陣が、かつて自らが作り、会社を大きく成長させた体制・方法を変えたがらなかった為であり、誰よりも社長が過去の成功にとらわれていたためでした。

世の中は変化し、もはや過去の仕組みでは成功を得られないことに気づいた社長は、各部署が積極的に改善に取り組めるルールと評価制度を敷きました。

▪︎「正しい社内ルールの作り方」を解説したマンガはこちら
https://corp.shikigaku.jp/document/manga/rule

▪︎「正しい評価制度の概要」を解説したマンガはこちら
https://corp.shikigaku.jp/document/manga/process-evaluation

サポート部署の架電リストによる成約率は、試験期間に一時的に下がったものの、リストアップ条件を継続的に改善することで高い成約率を達成しました。
営業部署は、従来の営業手法を見直し「WEB商談の導入」「マニュアルの刷新」「契約書類の改定と不要書類の破棄」など、抜本的な改革がなされました。

識学導入後の四半期では、全盛期以上の売上を達成しました。

「実は、変化が必要な可能性は、識学導入以前から感じていました。
部下からも『こうしてはどうか』という提案は、軽く受けていましたしね。
しかし、自ら作った体制への愛着と、過去の成功、それから変化への恐怖が腰を重くしていました。
情けない話ですが、振り返ると、もっと早く、部長である私が率先して行うべき改革だったと思います。」

同社部長のお一人が、この社内変革を終えて小さくこぼした言葉でした。
数あるオファーの中から、創業間もない同社への入社を選び、仕組みづくりから携わってきた人物です。

そのような方でも、長年極めてきた手法を捨てて、一から学びはじめることには尻込みしてしまいます。
さらには、学び、実践した結果、必ずしも過去の成功に匹敵するものが得られるとは限りません。
「せっかく勉強しても使われない知識になるかもしれないし、むしろ成果が落ちるかもしれない。」という不安は、結果が出るまでつきまといます。

だからこそ「なぜ変化が重要なのか」を明確に理解しなければ、これを行動に移すことは難しいのです。



◆重要なのは「成長としての変化」であることを間違えてはいけない

最後に「成長としての変化」と「環境の変化」についてお伝え致します。

「変化の重要性」に気づいたリーダーが陥りがちな間違いとして、とにかく「環境の変化」を思いつく限り起こしてしまうことが挙げられます。

「環境の変化」とは
「新しいメンバーを雇う」
「新しいシステムを導入する」
「新しいセミナーに参加する」
「新しいオフィスに移転する」
などの変化です。

この行動は、決して悪いことではありませんが、新しいシステムを導入すること、そのものには「価値がない」ことを念頭に置かなければなりません。

新しいシステムを導入しても、使いこなせず、かえって業務時間が伸びたり、システムが形骸化してしまってはマイナスの結果でしかありません。
真に価値があるのは「新しいシステムによる自動化で、短縮される業務時間」であり「事務作業時間の短縮による売上の向上」=「成長としての変化」なのです。

「とにかく新しいものを取り入れて『変化』するのだ。」と手当たり次第に挑戦しても、リーダーもメンバーも疲弊するだけの結果になってしまいます。

「成長としての変化」を起こすには、データをとり、これを見返し、マニュアルやルールの微調整によってわずかでも確実にプラスになることを積み上げていくしかありません。
「環境の変化」は、あくまでこのデータを基に、プラスの効果を発揮すると確信できるものを慎重に選択すべきです。

これは、簡単なことではありません。
日々の業務に追われ、目先の業務を終わらせることに、いっぱいいっぱいの環境では決して実現しません。
また、現状の業務を改善することで評価される制度がなければ、各部署が自発的に向上していくことはないでしょう。

そして何より、リーダーが「成長としての変化」を積極的に受け入れる姿勢でなければなりません。



当社「識学」では「既成の仕組みを改善できず業績が停滞している」と悩む経営者・管理職の方を、1,000社を超えるクライアント企業の中でたくさん見てきました。もし、あなたの組織でも心当たりのある問題がありましたら「データをとり、これを見返し、マニュアルやルールの微調整によってわずかでも確実にプラスになることを積み上げていく」を心がけてみてください。

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2019年12〜2020年2月にかけて配信される全12回の識学メールマガジンのうち、前半の6回分をまとめたものです。
第7回以降のメールマガジンをご覧頂く際に、ご参照ください。第7回以降は、メールマガジンでのみ毎週金曜日17:00を目安に配信しておりますので、是非ご確認ください。
第1回
姿勢のルールと行動のルール
第2回
生産性を高める人事評価
第3回
責任は重複させない
第4回
部下が成長するマネジメント
第5回
姿勢のルールと行動のルール
第6回
生産性を高める人事評価
第7回
識学序盤の総論「シナジー効果について」
第8回
部下が感じる2種類の「恐怖」について
第9回
勇気を持って「任せるマネジメント」をすべき理由
第10回
部下のモチベーションを高めることはできない
第11回
マネジメントは社長の主な仕事ではない
第12回
全てのマネジメントは相互に繋がっている

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