当時、ヤフーで人事上の課題とされていたのは「いかにエンジニアの働く姿勢を積極的なものに変えるか」。エンジニアたちは皆ヤフーに入っただけあって優秀で、人柄も真面目な人がほとんどでした。しかしその反面、同僚とのコミュニケーションや仕事そのものに対する姿勢がやや消極的だったのです。そこで私は、上司と部下のコミュニケーションを活発化させるための制度を新たに作りました。それは、週に1回30分間、上司と部下が1対1のミーティングを行うというもの。
最初はミーティングがなかなかスムーズに進まなかったのですが、コミュニケーションが習慣化されたことで、少しずつエンジニアたちの姿勢が前向きなものに変化していきました。今でもこの「1on1ミーティング」はヤフー社独自の人材育成システムとして運用され、同社の人事の特徴となっているようです。