スペシャル対談4 トークノート株式会社  代表取締役 小池 温男 氏 x 株式会社識学  代表取締役社長 安藤 広大

スペシャル対談04

開発納期の大幅な短縮化
実現したIT企業が、
さらなる挑戦
自社サービスの新機能に
識学の要素
を活用した理由とは

トークノート株式会社
代表取締役
小池 温男 氏
株式会社識学
代表取締役社長
安藤 広大

“いい会社をつくる”がコンセプトのコミュニケーション・プラットフォーム「Talknote」を開発・運営している企業。それが、トークノート株式会社だ。2011年6月に本サービスをリリースして以降、順調に登録企業数を伸ばし、2016年現在では20,000社以上の企業が本サービスを利用するまでに成長。KDDIやトリドール、Yahoo!ニュースなど、大手企業も本サービスを利用しているという。本サービスの発案者である同社の代表取締役・小池 温男氏が識学を知ったのは、ある人物との出会いがきっかけだった。識学の理論に興味を抱いた小池氏は、識学のトレーニングを受け、自社の組織を大きく変革。さらには、識学の理論を軸にした新たな自社サービスの開発に着手するまでに発展した。識学で自社の組織がどのように変わっていったのか。そして、識学から着想を得て開発された新サービスの全容とは。識学代表の安藤との対談を通じて紹介したい。

きっかけは、識学を受講した経営者との出会い

安藤:小池さんは元々、識学を受けていただいたオールコネクトの岩井社長とご友人だったんですよね。

小池:はい。安藤さんにお会いする半年ほど前に初めてお会いしました。共通の友人でもある親しい経営者の先輩から、「小池くんにすごく合いそうな社長がいるから紹介したい」と言われて、後日お会いすることになったのが岩井社長で。その後、岩井社長が「識学」というトレーニングを受けていらっしゃるという話を聞いて、識学のWebサイトに掲載されていた経営者の方々のインタビューを読んでみたんです。正直、インタビューを読んだだけではよく分からない部分もあったので、改めて岩井社長に会って、識学がどんな学問なのかを直接尋ねてみました。その時に聞いた岩井社長のお話がものすごく面白くて、すぐに識学に問い合わせてしまいました。

安藤:どんなお話に興味を持たれたのでしょうか?

小池:識学の「結果」と「成果」の違いに関する話を、ゴルフのスコアの上げ方に例えて話してくださったんです。その話がとても分かりやすくて、実際にその話を聞いてから岩井社長と行ったゴルフでは、2度連続でベストスコアを更新したんですよ(笑)。

安藤:岩井社長はもはや識学の講師になれるのでは……というくらい、識学の理論が染みついていらっしゃいますからね(笑)。ちなみに、当時はどんなことに悩んでいらっしゃいましたか?

小池:組織運営が上手くいっていないなと感じることは多々あったのですが、その理由や原因を言葉にすることができないというモヤモヤ感がずっとありました。岩井社長から識学の話を聞いたときに、「ああ、うちの会社で起きていたのはこういうことだったのか」と納得できることがたくさんあったので、識学を受けてみようという後押しになりましたね。

物事の考え方を識学の理論に一本化

安藤:実際にトレーニングを受けてみて、ご自身にどのような変化を感じられましたか?

小池:頭の中がすっきりしました。識学を受けるまでは、常に漠然とした悩みや不安で悶々としていたのですが、抱えていた課題の答えが見えるようになったんです。今までは、悩んだときは誰かに相談をしたり、本を読んで解決の糸口を探したりしていたのですが、人の意見や本に書かれていることは、どれもバラバラで、何を信じれば良いのかわからなくなって……なんてことがよくありました。それが、識学という組織マネジメントの「教科書」のような存在を手に入れたことによって、物事の考え方を識学の理論に一本化することができました。

安藤:小池社長は識学のトレーニングを受けてから、学んだ理論をマネジメント手法として導入するまでのスピードがとても速く、一切の迷いがないという印象を受けました。もちろん、急激な速度で組織を変革しようとすると、どうしてもハレーションは起きます。けれど、小池社長の場合は成し遂げたい目的が明確にあったため、余計な恐怖を感じることなく、自らを変える力を持っていらっしゃいました。

小池:社長のデスクやチェアは、他の社員と同じ。配置も、同じフロアで横並び。役職名ではなく、「さん」付けで呼び合う。若者が立ち上げたベンチャー企業って、大体こんな感じになると思うんですよ。でも、それは識学の理論上は完全に間違っていて、上司と部下の関係がフラットで、指示は自分の判断で無視しても良いと勘違いをさせる原因になると、講師の方の話を聞いて気づかされました。例えば、何かを決めるときも、「みんなで決めよう」という方針だったので、何かを前に進めたくてもなかなか決まらなかったり……。識学を受ける前の組織に問題がたくさんあったので、今までの自分のやり方とは真逆の考え方もすんなり受け入れられました。

「ユーザーのために」が、約束を曖昧にする言い訳になる

安藤:御社の事例で特に印象に残っているのは、はじめに目に見えた結果が現れたのが「エンジニア部門」だったという点です。他社では営業部門が最も変化しやすいので、珍しいケースでした。

小池:僕はエンジニアではないので、サービスの開発をすることはできません。しかし、約10年間インターネットサービスを創り続けてきたので、このくらいのスピード感で開発を進めなければ競合との競争には勝てないという感覚は持っていました。例えば、ある開発を「10人日でやってほしい」と伝えたとき。これまでは部門の責任者に「いやいや、これは簡単そうに見えて難しいんです。30人日かかります」と言われると、「あ、そうか」と僕が折れていたんです。でも、でも、開発期間を30人日に設定しても、遅延が発生する。さらに、開発途中でトラブルが起きて1週間延ばし、それでもできないからもう1週間……ということが度々起きていました。それが、識学のトレーニングを受けてからは、「この開発にいくらにコストがかかるかという意思決定は、重要なことだから、僕がしなければならない」と決めたんです。責任者から期間延長を求められても、「この日数でやりたいから、よろしく」ときっぱり断り、今までの半分の開発期間で約束をするようになりました。そうすると、元々遅れていたんだからさらに遅れるのでは、と普通は思いますよね。ところが、実態としては、納期はきちんと守られるようになりましたし、ときには前倒しでプロジェクトが進むようになったんです。それまでは前倒しなんてことはなかったのですが……これは大きな変化でしたね。

安藤:小池社長から部下への指示が明確になったのが理由のひとつですね。さらに開発の責任者の方にも識学を受けていただいていることも、変化が顕著に表れた要因だと思います。責任者の方が部下に対するコントロールの手法やマネジメントが大幅に変わったので、期日が守られたり、短縮できたんだと思うんです。
中間層の方々が組織運営でよくやってしまいがちな失敗は、「無理を押し付けたら部下が困っちゃうんじゃないかな」と躊躇して、約束事を先延ばしにしたり、曖昧にしたままにしてしまうということ。それを明確にすることで、実はちゃんと部下は動くし、与えられた目標に早くたどり着くことができるとみんなが成長感を感じて、逆に活気が出てきます。御社の開発チームのみなさんは、今ちょうどそういう経験ができている状況なのではないかと思います。

小池:そうですね。あとは、「真の“評価者”は誰なのか」が明確になったのも大きな変化です。今までよくあったのは、「社長や上司はこう言っているけれど、ユーザーはきっとこんなことを思っているんじゃないか」ということを開発メンバーが悶々と考えてしまって、それがロスタイムになって開発が遅れていく、というパターン。それを、今は、「ユーザーの声はもちろん聞くけれども、その声を元に判断をするのは上長で、最終的な意志決定は社長である僕がする」と明確にしました。また、これまでは本人が「できた」と思っていても、周りから見ると「できてないじゃん」ということだらけだったのですが、今は求める事を「完全結果」にし、責任を明確にするようにしています。開発メンバーは、評価者がユーザーだと勘違いしている状態だと、「この通りに進めて本当に使われるのかな。使われなかったら自分の評価は×なのかな」と考えてしまいます。しかし、「できたサービスを使ってもらう方法を考えるのは別部門。作る担当の人は、仕様通りに作れば○」というように、評価基準を明確にしました。

安藤:「ユーザーのために」とか「お客さんのために」というのは、実は開発メンバーにとって都合の良い「言い訳」になるんですよね。例えば、企画部門が、ユーザーの声をどう取り入れるか判断する機能を持ち決定したとします。その後、開発部門がやることは、期限までに開発を完了させることのみです。不測な事態などの情報を上げる機能はあっても、判断する機能はないのですが、つい勘違いをしてしまうというのはよくあることです。ここでよく言われるのが、「じゃあ、開発メンバーはただ作るだけなんですか?想像力が育たなくなるんじゃないですか?」という話。けれど、決してそんなことはなくて。「早く作るためにはどう行動すればいいか」を必死で考えることで、開発メンバーも成長できるんです。

識学との共通点から生まれた新サービス

― 『Talknote』で今開発されている新しい機能には、識学から着想を得て生まれたと聞きました。そのコンセプトや開発の背景について改めてお聞かせください。

小池:『Talknote』は社内コミュニケーションのためのツール。そして、識学にも、組織内のコミュニケーションをどう変えるべきかという要素がたくさんあります。識学の理論を活かした機能が『Talknote』にあったら、組織を強くする身近なツールになると思ったのがきっかけです。

安藤:当社もトークノート様も「人」にまつわる問題・課題を「可視化・言語化」できるという点で強みを持っていて、これらを融合させるサービスを構築できれば、両社のお客様により質の高いサービスを提供できると考えました。

小池:組織運営で問題が起きている多くの企業は、経営者が業界の中での「勝ち方」を考えても、思い通りに組織が機能せず、競争の前に自滅をしてしまいます。その原因の根幹にあるのは、コミュニケーションの取り方のズレや勘違い。戦略は可視化できるけれど、組織は大きくなればなるほど可視化できなくなってくるからです。そのズレを正しい方向へ修正するのが、今回開発した新しいサービスです。

― このサービスの特徴についてお聞かせください。

小池:大きくは2つの機能を持っています。1つめは、「コミュニケーションラインモニタリング」機能で、もう一つは「利用ワードモニタリング」です。1つめの「コミュニケーションラインモニタリング」は、「誰が誰とどれくらいコミュニケーション」を取っているかを上位10位まで見える機能を設けています。あるべきは直接の上司・部下のコミュニケーションが上位に並ぶ組織ですよね?

安藤:そうですね。直接の上司・部下の関係性でないさらに上の上司とのコミュニケーション(「一個飛ばしのコミュニケーション」)が頻繁に起きている組織は、組織が正常に機能しなくなります。中間にいる人間の必要性や、管理者としての責任意識がなくなるからです。部下は直属の上司の言う事を聞きにくくなり、上司は管理者として成長しにくくなります。
他にも直属以外の上司とのコミュニケーション量が、理由無く増えているというのも危険です。直属以外の上司とのコミュニケーションは、「直属の上司についての相談」もしくは「本来、直属の上司に判断を仰ぐべき内容」である場合がほとんどだからです。上司部下間に何かしらの問題が発生している可能性が高いという事でしょう。

― 2つめの「利用ワードモニタリング」の特徴についてお聞かせください。

小池:識学で使うと組織に悪影響が出るとしているワードを検索できる機能も用意しました。例えば、識学のトレーニングを受けると「普通は」「常識的には」といった言葉は、部下を混乱させる原因だということに気づかされます。

安藤:なぜ、こういったワードを使ったらいけないかというと、人によって「普通」や「常識」が”ばらばら“で、上司の「普通」は、部下にとって「普通ではない」事が多いからです。上司の「普通」を基準に指導をされても、部下は何が足りないかを理解出来ません。結果、どうすれば良いかをイメージ出来ずに迷ってしまいます。上司の言葉によって部下が迷う、他には、上司の言葉によって部下が言い訳体質になる事により組織に悪影響が出てしまうワードがいくつかあるのです。

小池:「Talknote」のコンセプトは、「いい会社をつくる」なのですが、「いい会社」にするには、「強い組織をつくること」が求められると思っています。この点も、当社と識学の目指すミッションにおいて大きな共通点。当社のサービスと共に、識学が世の中に広まっていき、企業が抱える課題を解決する一助になれれば、と思っています。

プロフィール

トークノート株式会社
代表取締役 小池 温男氏

1980年、神奈川県生まれ。「2040年までに1兆円企業を創ること」を目標に、2003年、飲食店を展開するラピースドリームを創業。順調に店舗拡大を続ける中、インターネットの可能性に魅了され、2006年に成果報酬型求人サイトでネットビジネスに参入。2010年4月にトークノート株式会社を設立し、2011年6月、社内SNS「Talknote」をリリース。現在は利用企業数20,000社以上へと成長し、今後も利用企業数の拡大が見込まれている。

プロフィール

株式会社識学
代表取締役社長 安藤 広大

1979年、大阪府生まれ。2002年、早稲田大学卒業。同年、株式会社NTTドコモ入社後、2006年ジェイコムホールディングス株式会社入社。主要子会社のジェイコム株式会社にて取締役営業副本部長等を歴任。2013年、「識学」と出会い独立。識学講師として数々の企業の業績アップに寄与。2015年、識学を1日でも早く社会に広めるために、株式会社識学を設立。

トークノート株式会社
会社名 トークノート株式会社
設立 2010年4月1日
所在地 〒106-0032
東京都港区六本木4-1-4 黒崎ビル9F
代表者 代表取締役 小池 温男
事業内容 社内SNS「Talknote」の運営・管理
ホームページ http://talknote.co.jp

 

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